シュタイナー12感覚論とは

12感覚論本

あなたは『感覚』という言葉を聞いたとき、どのようなものを思い浮かべますか?

一般的に私たちが思いつくものは、次の5つではないかと思います。

  • 視覚(みる)
  • 聴覚(きく)
  • 味覚(味わう)
  • 嗅覚(匂う)
  • 触覚(触れる)

ですが、実際は、人間は上記の五感以外にも『感覚』をもっているのです。

12感覚論を提唱したシュタイナーは、五感以外にも、あわせて12の感覚があると言いました。

それが、つぎの7つの感覚です。

  • 熱感覚
  • 運動感覚
  • 平衡(均衡)感覚
  • 生命感覚
  • 言語感覚
  • 思考感覚
  • 自我感覚

聴きなれないものが多いかもしれません。ですが、この記事でひとつずつ解説していきます。

どうぞ、ゆっくり読んでくださいね。

シュタイナーと占星術

12感覚

ルドルフ・シュタイナーは感覚論について「そもそも人智学の最初の章である」と述べました。

これは、感覚はわたしたちに最も身近なものであるということを示唆しています。

ですが、現代人はどうしても頭でばかり考えがちです。本来『感じる』ことは、人間らしく生きていくためにとても大切なことであるはずなのに。

そして、これは現代の占星術においても同じことが言えます。

現代人は学校教育の影響なのでしょうか、多くの人は「暗記」「パターン」でホロスコープを読もうとしがちです。

ですが、占星術は統計学ではありません。もちろん統計的に扱える部分もあるでしょうけれど、あくまで読み手が「人間」であり、そこに「直観」や「感覚」が介在するからこそ、到達できるリーディングがあると私は考えています。

12感覚と12星座の対応

上記の絵は、人智学講座 魂の扉・十二感覚に掲載されているシュタイナーによるスケッチです。この図は、12感覚と12星座の対応をあらわしています。

具体的には、次のような対応関係となります。

  • 触覚=天秤座
  • 生命感覚=蠍座
  • 運動感覚=射手座
  • 平衡感覚=山羊座
  • 嗅覚=水瓶座
  • 味覚=魚座
  • 視覚=乙女座
  • 熱感覚=獅子座
  • 聴覚=蟹座
  • 言語感覚=双子座
  • 思考感覚=牡牛座
  • 自我感覚=牡羊座

これらの12感覚は、さらに3つに分類ができます。

  • 下位感覚
  • 中位感覚
  • 上位

次から、ひとつずつ感覚と星座について説明します。

下位感覚(肉体感覚)

下位感覚は、私たちの感覚の土台になるものです。

  • 触覚
  • 生命感覚
  • 運動感覚
  • 平衡感覚

12感覚における触覚=天秤座

触覚とは「自分」と「外の世界」との境界を感じる感覚です。この考え方は占星術における「天秤座」にも通じてきます。

触覚は主に、0歳~2,3歳に育ちます。

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シュタイナーは、天秤座とは「世界が物質か精神かは知らないが、自分の周囲の世界を認知する世界観」であると言います。(星と人間 R.シュタイナーより)

天秤座は触覚をとおして、物質的/精神的いずれにしても、境界線から自分自身という存在の形を知るのです。

なお、一般的に触覚は、何かに触れたり触れられたりするときに使うものだと認識されています。ですが、触覚の役割はそれだけではありません。

たとえば真っ暗闇のなかで裸になって目を閉じると、全身の触覚というものが研ぎ澄まされて感じられます。それは、自分と世界との境界線を感じる感覚です。

また、生まれたばかりの赤ちゃんは、どこからどこまでが自分の手なのか足なのか区別ができないと言われます。それはまだ、触覚が未発達だからです。

たくさん触れられたり触ったりするうちに、触覚が発達して、徐々に自分と他人や外の世界の境界を知っていきます。

なお、赤ちゃんが泣くのは、泣けばお母さんがなんとかしてくれると思っているからです。なぜなら、赤ちゃんは「自分」「母親」という区別ができておらず、自分と母親は一体の存在だと感じているからです。

だからこそ、赤ちゃんは母親に抱かれると、安心しますし、触れたり触れられたりする経験を通して、少しずつ触覚を発達させながら、「自分」と「母親」が違う人間であることを理解していきます。

なお、幼少期に触覚が十分に育たなかった子どもは、将来、他者との関係をつくるのが困難になる傾向があると言われます。心理的な面でも課題を感じ、幸せであると感じられない場合もあります。

中には、触覚が十分に育たなかったせいで、大人になってもいまだに、自分と他人が別の人格をもっていることを感覚的に理解できない大人も存在するんですよね。

ですが、思考では「自分は大人である」と理解しているので、赤ちゃんのように泣き叫ぶことはできない・・このように触覚が十分に育たなかった人はどうするかというと、嘘や、マインドコントロール、権力、同情心・・いろんな偽物の力を総動員して、他者をコントロールしようとしてしまいます。

また、触覚は信仰にもつながります。分離を理解しているからこそ、個と大いなるものの落差を知り、それが信仰心につながります。

12感覚における生命感覚=蠍座

生命感覚とは、生命力などの見えない力を感じる感覚です。蠍座に対応します。

生命感覚は、主に2,3歳~4歳に育ちます。

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シュタイナーは、蠍座とは「外的現実のなかに広がっているものは、いたるところで不可視の力に支配されているとする世界観」であると言います。(星と人間 R.シュタイナーより)

身近なところでいうと、私たちが普段体調を管理するために用いているのは生命感覚です。たとえば、具体が悪い、お腹がすいた、喉がかわいた・・などの感覚は、生命を維持するために必要なものです。

そして、生命感覚が際立ったものが「痛み」としてあらわれます。わたしたちは痛みを感じるから、生きていくことができます。

というのも一度「痛い経験」をすると、今度は痛くない方法を選ぼうとして成長するからです。生命感覚というのは、警報装置みたいなものなのです。

だから、子どもはたくさん転んだほうがいいのです。あまり過保護になりすぎるのも考えものです。もちろん大きな怪我にならないように気を付けなければいけませんが、痛みの経験を通して生命感覚を育ていきます。そして、生命感覚が警報装置として作動し続けて身を守ってくれます。

ちなみに、生命感覚が麻痺している人がいるとすると、その人は自ら進んで危険に足を突っ込んでいくでしょう。警報装置がないと、危険かどうか判断ができないからです。

そして適切な疲労感も、生命感覚を育てると言われます。

今日の社会は、痛みを避けようとする傾向があります。子どもも大人も確かに疲れてはいますが、それはたいてい「退屈からくる疲労」や「刺激的なものが多すぎるための疲労」です。

生命感覚の観点からすると、本来はテレビを見て家で過ごすより、外にでて思いっきり体を動かしたほうがいいのです。しっかりと快い疲労を感じる経験は、健全な生命感覚につながります。

また、日常的な痛みの経験を繰り返すことで(たとえば、授業を黙って聞くことも、ある意味苦痛です)運命の大きな痛みにも耐え抜くことができます。

こうして健全な生命感覚を育てることは、他者の痛みを理解することにもつながってきます。痛みを感じる心があるから、良心が育ちます。

もしもある人が「痛み」をあらゆる手段で回避してきたとしたら、一体どうなるでしょう?その「痛み」は、形を変えてやってくるといわれます。それもまったく別の「闇」の道から。

その人自身の生命感覚が育たず、麻痺していく。そうすると、だんだんと、何も感じない人間になっていきます。

これが「闇」の正体なんですね。 何も感じない人間は、知らず知らず闇に迎合してしまうののです。

ですから、人は、痛みを避けてばかりでは、良心が育ちません。

子どもも大人も、大きな怪我にならないようには気を付けつつ、たくさん失敗したほうがいいのです。

それに、子どもたちに読んであげる昔の童話にも意味があります。

現代に好まれるような綺麗なお話とはちがって、昔からある良くできた童話には、大人の目から見ると残酷に思えるシーンが多々あります。「赤ずきん」「三びきのやぎの がらがらどん」とか、けっこう怖いし、スリリングです。ですが、こういうお話(映像で見せると強すぎるのでダメですよ)は、子どもの感覚を育てるのに必要なんですね。

子どもは、否定的な要素と肯定的な要素をバランス良く与えられると、それを生命力で楽しむことができます。

12感覚における運動感覚=射手座

運動感覚とは<体が動いていること>あるいは<体がじっとしていること>を感じる感覚です。射手座に対応します。

運動感覚は主に、4歳~5,6歳に育ちます。

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運動感覚は、たとえば「水の入ったコップを手に取る」「どこかへ歩いて移動する」など動きを司る感覚です。

また、大きな意味では 「人生において、誰かと出会う」 とか 「新しい仕事につく」 といった人生の動きを司るのも、運動感覚です。わたしたちは運動感覚を通して「意思の力で人生を歩む」ための力を身に着けていきます。

運動感覚を理解するためには、その動きの背後にあるものを意識しなければなりません。

これらの大きな動きも小さな動きも、たとえ偶然のように見えるものであっても、なんらかの意図が介在しています。意図がなければ、動きようがないのです。それは、目的意識かもしれませんし、過去からのカルマの影響かもしれません。あるいは、今世で新たに切り開く運命かもしれません。

もちろん、自らの意志で決めて動いたから、誰かと出会えて、何かの経験ができます。目的にむかって、自ら歩む力は大切です。それと同時に、魂の深部に息づく”大いなる意志”の導きの存在も感じることができるはずです。

運動感覚というのは、自分意図と運命の意図とを感じて、その意図によって自分自身が動く・あるいは動かされる感覚のことです。

この運動感覚は、人生の動きを理解すること、そして「自分で人生を切り開く力」につながります。

12感覚における平衡感覚=山羊座

平衡感覚は、3次元での方向を認知する感覚です。山羊座に対応します。

平衡感覚は主に、5,6歳~7歳に育ちます。

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平衡感覚を司る器官は、内耳にある三半規管です。三半規管は、3次元での方向を認知します。だから、宇宙など重力のない場所では、平衡感覚は育ちません。

人間は、重力がある場所でしか、バランスを取れません。

平衡感覚は、大地があってそこに足をつけることができて、初めて獲得することができる感覚なんですね。

人間はまっすぐに立って歩くことができますが、このように「地面に対して直立する」ことができるのは、均衡感覚があるからです。動物たちは原則、直立しません。人間の頭骨は、バランスよく胴体の上に置かれていますが、チンパンジーなどはそうではありません。

そして、このことは、私たち人間の本質ともつながっています。

“人間を貫くまっすぐな線”

これは姿勢でもあり、同時に人間の自我を表します。

身体的なバランスはもちろんですが、精神的なバランスをとるためにも、人間は自分自身の中心に軸をもつ必要があります。

平衡感覚によって保たれる軸が、そのまま自我と結びついてます。 

そして、この自我という軸を立脚点として、私たちは他人と空間を共有することができます。

人間が、ともに関心を持ち合って、ともに理解を示し、話し合い、共有する考えに従い、自分たちを客観的に眺めることができる。 実はこれは、平衡感覚と関わる事柄なのです。

ちなみに、霊学・人智学では、動物は自我を持たないとされます。それゆえに、動物は他の存在と空間を共有しません。本能で寄り添えども、そうでない場合、ほかの個体を認識すらしません。個々の空間に生きているからです。

だけど、人間はそうではありません。平衡感覚が整っていれば、生存に必要でなくとも、誰かとともに暮らすことができます。

こうして平衡感覚が整った人は、社会的なバランスの取れた人になります。自我がしっかりとした状態で他者と結びつけば、エゴイストにはなりません。

中位感覚(魂の感覚)

中位感覚は、魂や感情の感覚とも言われます。嗅覚、味覚、視覚、熱感覚の4つが対応します。私たちが周囲を認識する感覚であり、私たちと世界をつないでくれる感覚です。

12感覚における嗅覚=水瓶座

嗅覚は「かぎわける」感覚です。水瓶座に対応します。

主に7歳~8歳に育ちます。

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嗅覚は、本能的な要素を持ち、判断に紐づく感覚です。

というのも、たとえば腐ったものの匂いをかいだときには臭いと感じ、バラのいい香りを天の香のように感じるからです。匂いを嗅ぐと同時に、そこには判断があります。

実際の匂い以外にも「この人は胡散臭い」とか、本能的に良し悪しを判断する感覚です。

そして今の時代は特に、私たちの魂は、嗅覚をもっと進化させていく必要があるのです。それはつまり「善悪を判断する」という「モラル」を発達させるためです。

多くの人がどこかで感じているかもしれませんが、道徳的な判断というのは、多数の人間の総和とか同意とかからは決して生まれません。「量」からは正しいモラル・道徳は生まれないのです。民主主義は、現状、上手くいってません。

それは、道徳的な判断というのは、個々人に由来するものであって、ひとりひとりが自らに責任を負うべきものです。

だから私たちは、嗅覚を通して、何が善で何が悪であるかを嗅ぎ分ける訓練をしていく必要があります。

子どもの場合は、たとえば家庭的な匂いを感じることや、芸術的な活動が嗅覚の発達につながります。

12感覚における味覚=魚座

味覚は「あじわう」感覚です。魚座に対応します。

主に、8歳~9歳に育ちます。

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味覚は比較的わかりやすいと感じると思います。ですが、現代人の味覚の使い方は「美味しいか、美味しくないか」を味わうことばかりになってしまっていると言います。

本来の味覚は、わたしたちが食べたものが「体に良いかどうか」を知らせる感覚です。自分とは異質なものを体内に取り込んで同化するプロセスには危険も伴います。身体に毒ではないか、健康を害さなないか、それを感じる感覚が味覚です。

近年、人工的な調味料や食品添加物などを多用するあまり、本来の味覚機能が弱くなってきていると言われます。

健康に良い食べ物は、体内に入ると栄養になり、身体をつくってくれます。また、整った食卓や丁寧に調理された食事、みんなが集う温かい食卓、そういったものが心によっての栄養となります。食事は味わうことが大切なのです。

食事以外でも、文化や芸術などを「味わう」と表現することがあります。

それは、自分の外に世界を、自分の内側に取り込んだときに感じる感覚です。味わうことで世界を咀嚼して、世界観を築いていくのです。これも、味覚のひとつの側面です。

昔の人は、感覚の本質的な意味を知っていたんだなあと、こうした言葉からも感じます。

次に、具体的な味覚の種類について、簡単にお伝えしたいと思います。

甘味

「甘さ」という味覚感覚は、魂の心地よさと関わります。それが過剰になりすぎた形が、白砂糖とか清涼飲料水の依存や多量の摂取につながっています。

本来の甘味というのは、日本人の場合は特にお米の甘さです。

だから、赤ちゃんが、母乳やおかゆ、そういった甘いものを好むのは、まだ意識の目覚めが曖昧な魂的な状態に存在しているからです。

酸味。すっぱさ。

酸味は、私たちの内部にある何かを目覚めさせてリフレッシュさせるような作用があります。

塩味。しょっぱさ。

塩味というのは「塩」そのものの味のことです。といっても、近年は工業生産された安い塩ばかりが店頭にならび、本物の天然塩(日本人だと天日干しした海塩がいいと思います)が、意識しないと手に入らないようになってしまいました。

心と身体と、魂と、すべての健康を考えたときに、塩はぜひ良いものを選びたいです。というのも、しょっぱさ、というのは、意識を目覚めさせてくれる味覚だからです。思考と関わります。

甘味とは対照的です。甘味の場合、白砂糖などを大量摂取したときに感じる、眠りの中にいるような、とろんとした幸福状態・・それは本当に中毒みたいなものです。甘味を、必要以上に、行き過ぎた不自然な形で感じすぎています。 そして、意識を目覚めさせるはずの大事な塩味も、工業生産された、化学的な塩。

明瞭な意識の獲得や思考のためには、正しい味覚の発達と知識が欠かせません。

苦み。

たとえば子どもが苦いものを口にする場合。そこには意志の力が必要です。
幼児のころには食べれなかった苦いピーマンを子どもが頑張って食べる・・といった状態です。「もう、ピーマン食べれるんだよ!」という経験は、痛みを乗り越えた、ということなのです。

よく「苦い経験」といいますが、まさにそのことです。

これは生命感覚ともつながりますが、生命感覚における「痛み」、そして味覚における「苦み」を克服した経験というのが、その人の中に強さと優しさを育むのです。

12感覚における視覚=乙女座

視覚は、色彩を見る感覚です。乙女座に対応します。

主に、9歳~14歳に育ちます。

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視覚は、すべての感覚を包括して、ほかの感覚を助けています。視覚がなければ、魂と世界のつながりは、より曖昧な状態になっていたでしょう。

それゆえに、私たちが視覚優位な状態にあります。

私たちは視覚を通して世界を知ります。それは、世界のなかの「色」を見るということでもあります。目は色を見ています。色というのは、光と闇のあいだに存在するものです。光が強ければ、赤やオレンジ黄色、闇が強ければ、青、紫といった色が見えます。

そして、色彩と魂が感じる”気分”には関連があって、色と気分は結びついています。赤はエネルギッシュで、青は沈んだ印象です。

視覚は、世界と魂を強く結び付けるものです。魂の窓のようなものかもしれません。

そして、視覚は「考えること」とも結びつきます。視覚で見たものを分類したくなるからです。これが乙女座の性質でもあります。乙女座とは、目に見える世界を分類する星座です。

12感覚における熱感覚=獅子座

熱感覚は、熱量を感じ取る感覚です。獅子座に対応します。

主に、14歳~16歳に育ちます。

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熱感覚というのは、その名前の通り、暑いか冷たいかを知覚する感覚です。そして実は、熱というのは流れです。熱というのは、流れて、伝わっていきます。

たとえば、冷たい水に手を入れた後にぬるま湯に手を入れると、温かいと感じます。反対に、熱いお湯に手を入れて、その次に、ぬるま湯に手を入れると冷たいと感じるのです。

同じ温度のぬるま湯でも、それぞれのケースで感じ方が違うのは、熱に「流れ」があるからです。

熱感覚というのは、その流れを感じる力だということです。

そして、これは身体が感じる温度だけではありません。精神的な熱さについても、私たちは熱感覚を通して感じとることができます。

たとえば、誰かがあなたのことに関心を示してくれたら、そこに心や魂の暖かさを感じるはずです。反対に、誰も問いかけに応えてくれない、応答してくれない・・という状況では、冷たさを感じるでしょう。

要するに、熱というのは、関心のことです。世の中や他者に対する興味や好奇心、そして情熱。

わたしたちの肉体には温かい熱の力が必要です。それは、太陽の光やストーブの火といった物理的な熱。それと同様に、精神にも熱が必要です。

心を開いて興味や関心を持つことから情熱が生まれます。そすした情熱の炎を感じ取る力もまた、熱感覚によるものです。

上位感覚(社会的感覚、霊的感覚)

上位感覚は、社会的、精神的な感覚とも言われます。聴覚、言語感覚、思考感覚、自我感覚の4つです。私たちが社会で人と関わるときに、使う感覚です。

12感覚における聴覚=蟹座

聴覚は、バイブレーション(音)を聴く感覚です。蟹座に対応します。

主に、~16歳頃に育ちます。

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聴覚のことを知るには、まず「音」について知らなければいけません。音というのは、何か物体を叩けば発生すると思うかもしれませんが、音の発生には条件があります。たとえ、地中に埋まっている石を叩いたところで音はしません。

叩いて音がなるようにするためには、鉱石や金属など、大地に属するものを空中に持ちあげて叩かないといけません。それはつまり、音の発生には、振動が必要であるこということです。

そして振動というのは、地上から切り離された、とても宇宙的なものです。波動でありバイブレーションです。つまり音は、地上的なものではないということです。それを聴く「聴覚」もまた、地上的ではない、霊的なものを聴く力だということになります。

“虫の知らせ”という言葉がありますが、それはきっと聴覚で受け取っているのでしょう。

また”耳を澄ます”という言葉があります。実は、耳を澄ますことができるのは、人間だけです。動物は耳を澄ますことはできません。だから、耳が自在に動かせるのです。

人間は、耳を動かす必要はありません。それは自らの意志で「聴き入る」ことができるからです。

単に音を聴くだけではなく、その音を魂で受け止めたいと「耳を澄ます」ことができるのが、人間なのです。

12感覚における言語感覚=双子座

言語感覚とは、それが単なる「音」ではなく「言葉」だと感じ取り、言葉を理解する感覚です。双子座に対応します。

主に、16歳以降に成熟します。

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言語は、実は人間自身が作り上げたものではありません。言語とは、民族的な魂を導く大天使によってもたらされたものだからです。

この言語を理解する力、そして言語の奥にある抽象的な概念を感じ取る力が、言語感覚です。

また、言語感覚は、射手座の運動感覚と対となる関係です。ホロスコープ上でもオポジションの関係ですね。

そして言葉と動きは関係しています。

たとえば私たちは、驚いたときに、目を見開いてのけぞりながら「あ!」とか「え?」という音を発します。感情の動きは、母音と関係しています。子音はまた違う役割です。

12感覚における思考感覚=牡牛座

思考感覚は、言語の奥にある抽象的な概念を理解する感覚です。牡牛座が対応します。

主に、16歳以降に成熟します。

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思考のプロセスとは、霊学的に考えると、一体どのようなものでしょうか?

まず、人が思考にたどり着くためには、他者の声を聴かなければなりません。そのとき、聴覚を用います。そして、聞いた音のなかから音楽的な要素を取り除き、言語感覚で言語を理解します。

その後に、言語の奥にあるものを理解する力である、思考感覚を働かせます。こういう順序なのです。

そして人は、言葉の意味を思考しているわけではありません。言語の奥にある概念を理解しているのです。

たとえ、日本語だろうと英語だろうと、思考というのは同じです。言葉の奥にある概念の理解をするのが、この思考感覚です。

そして、思考感覚と対になる感覚が、さそり座の生命感覚です。ホロスコープではオポジションの関係になります。

生命感覚は、自分の体調の良し悪しなど、基本的に自分自身を感じる感覚です。

一方、思考感覚というのは、自分を抑えたところ、消し去ったところで発展します。

「自分を抑えて他の人間に真摯に耳を傾けるという、骨の折れる訓練」この行いによって、思考感覚は発達します。

思考感覚が発達するためには、生命感覚を抑えることが必要です。ですが、無理なく抑えるためには、十分に生命感覚が発達していることが前提となります。

痛みを感じた経験が生命感覚を育て、その後、コミュニティのなかで、自分を抑えてじっくりと相手に向き合う訓練を重ねると、十分な思考感覚の備わった人間に成長するのです。

なお、牡牛座的な思考感覚が最も目覚めた存在が、ゴータマ・ブッダであると言われます。

12感覚における自我感覚=牡羊座

自我感覚は、自分の自我を感じるのと同様に、他者の自我を感じる感覚はです。牡羊座に対応します。

主に、16歳以降に成熟します。

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自我感覚とは、自分自身の”個の感覚”でもありますが、実はそれは本質ではありません。

本来の自我感覚とは、自分の前にいる相手もまた”個”として”個我”を備えた人間であることを感じる感覚です。

自分と他人は、まったく別の人間であることを理解する感覚というのは、実際のところ人間にとって最も未発達な感覚です。

社会学的にも”相手は自分とは別の人間であり、その人間にも人生や痛みや感情がある”という「発見」を人類がしたのは、比較的最近のことだと聞いたことがあります。もし、相手も自分と同じように”個”であり、ひとりの人間だと気が付くことができていたら、誰も戦争なんて絶対にやりませんよね。

敵だって人間であり、人生があり、家族がいて、攻撃されたり大事な人を失ったら痛みを感じる。そんな「当たり前」みたいなことに人間が気づいたのは、もしかしたら、ほんの数十年前なのではないでしょうか。

なお、自我感覚は、触覚(=天秤座)と対になります。

触覚は、赤ちゃんのころに、触れ合った経験から発達する感覚です。触覚が発達するからこそ、自分と世界(他者)との境界線を感じて、自分という人間の輪郭を認識することができるようになります。

そして自我感覚を育てるということは、実は、この境界をあえて出ていくことでもあります。(もちろん、それができるためには、触覚が十分に育っている必要があります)

安心安全な自分という枠のなかだけで生きていたのであれば、決して他者の本質を理解することができません。

自分を消し去って、相手の存在の中に入り込むこと。それが自我感覚の本質なのです。

私自身はホロスコープを読むことは、自我感覚の発達のための手助けになると感じてます。ひとりひとりの魂が違うことを目の当たりにするからです。

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