星と人間:占星術の起源をめぐる旅

こんばんは。
ホロマムの水澤純です。

本日のメルマガでは
から私たちは一緒に、壮大で神秘的な未知の旅へ出発します。

その旅の名は「古代から現代へのタイムトリップ」です。


■古代から現代へのタイムトリップ

私たちが日常的に接している現代の占星術は、一体どのようにして生まれ、どう進化してきたのでしょうか?もしかすると、占星術の歴史に詳しい方は、古典占星術から近代占星術までの流れの話のことでしょう?と思われたかもしれません。かつて古代ギリシャにて占星術は成立し、ローマ時代へ引き継がれました。その後、アラビアやペルシャにて整備され、再びルネッサンス期にヨーロッパに戻ってきました。そして、近代になり自己理解のためのツールとして占星術は普及していきました。

こうした占星術の歴史にもロマンが溢れていて、興味深く面白いのですが、今回私たちが探求するのは、さらに古代にまで遡り、よりスピリチュアルな側面から占星術と人間の関わりを探る旅です。ホロマムが長年スピリチュアル×占星術の世界への探求をしてきたからこそ伝えられる、人間の意識の進化と深遠な霊的世界への洞察を織り交ぜた壮大な物語を、私たちは一緒に紐解いていきます。


■占星術の神秘的な起源について探っていきます。

さて、もともと占星術は古代バビロニアで発祥しました。これには理由があります。というのも、バビロニア人は星辰崇拝の民族だったからです。つまり、夜空にかかる星々を信仰していたので、人間と宇宙の深遠なつながりを感じ取ることができるようになりました。

一般的に、古代の人々は全て星々を崇拝していたと思われることもあるのですが、案外そんなこともないのですね。自然崇拝が一般的だった古代の時代においても、どの自然の側面を崇拝するかは、その民族や文化によって異なりました。

例えば、古代エジプト人は、星々よりもナイル川とその恵みを特別視していました。毎年の洪水とその後の収穫という周期が、彼らの生活と密接に関連していたからです。「風土とは、人間の精神構造に組み込まれた自己了解の仕方である」と哲学者の和辻哲郎も述べておりましたが、その土地と気候と人間は、密接に結びついたものなのですね。

一方、エジプトを訪れ、その後パレスチナに住んだユダヤ人は、目に見える自然よりも不可視の神を求めました。この段階で、おそらく人類史上初めて、自然崇拝ではなく「唯一神」という神が「発見」されました。

さて、再び古代バビロニアに時を戻しましょう。バビロニア人たちは高地に住んでおり、空気が澄んでいたため、星を観察しやすかったようです。ここから”astronomy(天文学)”が発展しました。そして星の動きから1年間の運行を観察し、その影響を探りました。これが”astrology(占星術)”、つまりアストロロジーの起源となりました。

また、ホロマムの『魂で学ぶ講座』に参加された方は既にご存じだと思いますが、人間のカラダは四つの構成要素からなります:肉体(地)、エーテル体(水)、アストラル体(風)、そして自我(火)です。

実は、古代インド人が肉体を発見し、水と関わりの深かった古代エジプト人がエーテル体を発見し、そして星を観察した古代バビロニア人がアストラル体を発見し、そして目に見えない神を見出したユダヤ人が個我を発見したのです。

アストラル界を発見した古代バビロニア(紀元1900年-)人によって占星術が誕生し、そこから何千年もの時間を経て、今日まで続いているという事実には驚きを感じざるを得ません。

古代の人々は現代人より霊的な意識を持っていたため、宇宙から様々な情報を受け取ることができました。このような霊的な視点から占星術を見ると、今までの占星術とは違った面白さや魅力を感じることができるのではないでしょうか。


■ 個の意識の発見

古代バビロニアで発見された占星術は、アストラル体の認識に繋がりました。そして、ユダヤ人らによって唯一神が見出されました。ユダヤ人は常に流浪していたため、目に見える自然物を崇拝することを嫌いました。その代わり、彼らは目に見えない存在としての神を見出しました。これが結果として、神に対する人間としての自己、つまり個の意識の発見に繋がったのです。

それ以前の人間の意識は、個としてではなく、民族や血族として共有されるものでした。現代人にとっては古風で無意味に思える「純血」の概念も、古代の人々にとっては自身のアイデンティティを認識する上で重要な要素でした。

そして、次に取り上げるのはギリシャ時代です。この時代には、アジアやヨーロッパの様々な地域から多くの民族が移住し、ギリシャで定住して混ざり合いました。これにより、ギリシャ民族が形成されていったのです。ギリシャ人は、外部の世界をはっきりと理解し、認識する力を持った最初の民族といえるでしょう。

それ以前の人々は、個人としてではなく集団の一部として自己意識を持っていました。その結果、彼らの世界の境界線は曖昧で、内的な体験を通じて世界と関わっていました。ギリシャ時代から人間は、自分の外部の物質的世界を客観的に認識する能力を身につけました。しかし、この時期の人々はまだ完全な「個人の人格」という意識には立脚していなかったようです。

例えば、「アテネ市民」としての自己認識が強く、そのアイデンティティが自己意識を形成する重要な要素となっていました。この時期、ギリシャでは自然科学や数学が大きく発展しました。その結果、高度に精巧で美しいギリシャ神殿を創造することが可能となったのです。

そしてローマ時代になると、個の人格がハッキリとしてきます。人間は、はじめて自分を「個」として感じるようになりました。

さらにその時代に、一人の人間が生まれました。その人物こそが、イエスでした。イエスの心魂には「キリスト」の存在がありました。これはかつてユダヤ人が唯一神として認識した神と同じ存在です。そして、その神が初めて受肉し、地上に姿を現しました。

キリストは「人間は自分の内に神的なものを持っている」と教えました。そのために正しく務めて生きるように教えました。この教えにより、すべての人間が等しく神の子であることが示されました。

私たちの人間は「個」としての魂を持ち、そして人間は誰もが神聖で霊的で等しいものである、という、新しい贈り物を、イエスを通してもらいました。

その贈り物は、ルネサンス期には文化的な発展を遂げ、素晴らしい絵画芸術や建築物が生まれる土壌となりました。

近代になると精神が世俗化し、精神的な経験や霊的な感覚が徐々に失われていきました。古代の人々のように物質世界と霊的世界を一体として感じ、生きることはできなくなりました。

今や、私たちが古代バビロニアの人々のように星空を観察しても、宇宙の叡智には到達できないでしょう。また、ギリシャ人のように完璧な空間芸術を創り出すことも現代では困難となっています。それに代わり、私たちは「個」としての意識を進化させてきました。

ただし、その過程で霊的な真実から離れてしまいました。占星術も、宇宙の叡智から、個の理解を助ける道具へと変化していきました。唯物論や文明も、行き着くところまで達してしまいました。

これから私たちは、二千年以上も続いたキリストの教え「すべての人が神聖であり、霊的に等しいものである」ことを学ばなければなりません。

そして、その学びを通じて新たな叡智を生み出し未来につなげていく分岐点に、私たちは立っています。

もしかすると占星術の世界からも、かつての神秘は失われているのかもしれません。ですが、占星術を自分を知り他者を知るために使っていくことは今のこの時代にあった方法なのだと思います。

ひとりひとりに星の配置があり、魂がある。そのことを占星術を通して感じていけたのならば、すべての人が神の子であるという真実に、今こそ到達できるかもしれないのですから。

かつての人類のような霊的感性は、すでに失われました。私たちは、そのことを嘆く必要はないのだと思います。私たちは私たちにとっての新しい方法で、霊的世界と再び結びついていく道を探していくべきでしょう。

さて今回は、占星術をめぐる長い人間と宇宙の繋がり、霊的な世界から物質世界への歩みをお話してきました。

長い旅路でしたね。

おつかれさまでした^^

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