あなたは自分の人生の設計図を、知りたいと思いますか?
占いから人生のことがわかるなんて、荒唐無稽だと思う人もいるかもしれません。ですが事実として、ホロスコープには人の成長過程が描かれます。
ホロスコープに描かれた天体の発達年齢期を知っておくことで、あなたの人生のストーリーを知ることができます。
天体の発達年齢域とは?
ホロスコープに描かれる、あなたの人生の軌跡。それは月から始まり、土星に着地する人生です。
10天体は、それぞれの天体が受け持つテーマや事柄があり、各天体のテーマを人の成長にあてはめてみると、そのテーマが発達する年齢域というものがあります。
つまりホロスコープ上の天体は、あなたの人生の過程と対応関係にあるということなんですね。
たとえば、月とは幼少期のあなたのことであり、土星は十分に人生をやりきったあなたの姿をあらわしています。
天体の発達年齢域からわかること
天体の発達年齢域からは、あなたの成長ストーリーの基本設計がわかります。
もしあなたが、自分の人生がどう始まり、そしてどこへ向かうのか知りたいなら、ホロスコープ上で踊る10の天体たちの成長ストーリーを見ていきましょう。
以下は、シュタイナーの人智学で使われるバイオグラフィーワークというものの図です。(U字チャート)
多少、西洋占星術の天体の発達年齢域とズレる部分はありますが、おおかまには天体と年齢は対応しています。
太陽を中心(U字の底)として、わたしたちは人生の前半で月、水星、金星を通して、物事の真善美を知ります。そして大人になって火星、木星、土星期を通して、幼少期の経験をもとに、大人として真善美を実践していくのです。
天体別年齢域表
月:0歳~7歳<無意識的な自己>
水星 8歳~15歳<知性>
金星 16歳~25歳<感受性>
太陽 26歳~35歳<人生の目的>
火星 36歳~45歳<社会における自己実現>
木星 46歳~55歳<精神性、受容性>
土星 56歳~70歳<克服し、人生で到達すること>
天王星 71歳~84歳<土星を超えた先の新たな自分>
海王星 85歳~<スピリチュアル的な自己>
冥王星 死の瞬間、死後<宇宙との接点>
なお、天王星以降の天体はトランスサタニアンといって、土星の軌道の外側にある天体です。
土星までが、通常の時間軸を適用できるため、天王星、海王星、冥王星については、年齢域と厳密にイコールで考える必要はありません。
月の発達年齢域=幼少期
月の発達年齢域:0~7歳
発達テーマ:無意識的な自己
月は、好き、嫌い、快、不快、喜怒哀楽など、基礎的な感情をつかさどっています。
たとえば、どんなものが好きで、どんなものが嫌いか。ちょっとしたことで笑う人なのか、怒りっぽい人なのか。こうした基本的な人格の形成が、月の発達年齢域に形成されます。
明確な意識が発達する以前の子ども時代の出来事なので、この時代に経験したことはあなたの「無意識」や「潜在意識」を創り出します。
その結果、月が表すのは「素の自分」。自然体でいるときのあなたの状態が、月にあらわれます。
また月は、基本的に、人生の最初のほう(前世~幼少期)に受け取るものが表れています。そのため幼少期の養育環境や身体的なもの、母親との関係、遺伝、前世、気質なども、主に月の状態を見ていきます。
子育てなどで「規則正しい生活が必要」と言われるのは、月が規則的な繰り返しのなかで、育まれるものだからです。
水星の発達年齢域=小学生〜中学生
発達テーマ:知性
水星は、物事を知り、考えたり判断したりする知性を担当します。
コミュニケーションを通して、他者と初めて出会うのが水星の年齢域です。
小学校にあがり、同級生や交流する過程で、知性や言葉が育ちます。文字を学んで、本が読めるようになるのも、水星の年齢域から。
その結果、水星は「勉強や仕事に対する実務的な能力」を表しています。
どのように知性を発揮するか?
どんなタイプの知能を持っているか?
どんな言葉を使うのか?
それが、あなたの水星に描かれています。
シュタイナー教育では、幼少期(月の発達年齢域)には、文字を見せない、書かせないようにしますが、それは月の年齢域に月を十分に育て、水星の年齢域で水星を十分に育てるためなのです。
金星の発達年齢域=思春期〜青年期
発達テーマ:感受性
金星は、物ごとを理性ではなく、感情で捉える感受性をつかさどります。
趣味に打ち込んだり、アーティストにはまったり、恋愛に熱中するなど、「自分の感性の幅を広げる」時期です。
また、世界に対する真実を知りたいと思うのもこの時期。「知りたい」という欲求、心動かされる体験を通して、世界に対して、感覚、感性を開いていきます。
この年齢域での体験を通して、あなたの人生の楽しみ方のスタイルができあがります。
どんなことをしているとき、どんな状態にいるときに、あなたがワクワク楽しい気持ちになるのかが、金星からわかります。
太陽の発達年齢=26歳からの大人のあなた
発達テーマ:人生の目的
太陽は、「何のためにこの人生を生きるのか」といった人生の目的を担当しています。
そのため太陽の年齢域では、「自分が何者なのか」、「生きる目的は何か」がハッキリとしてきます。この時期には「自分はどう生きるべきか」自分で自分の道を選択します。
ポイントは「親や世間体ではなく、自分の意思で能動的に、意志決定する」ことができるかどうか?です。
太陽の年齢域で、人生の意思決定を自分でできるようになると、次の火星期で「社会を正そう」と批判を恐れず自己主張できるようになります。
太陽期の29歳には、サターンリターンという人生を調整するための土星の試練が訪れることもあり、振り返ってみると、太陽期が一番忙しい、大変だったという人は多いです。
太陽期は、さきほどのU字チャートのとおり人生を底支えする大切な時期。この時期に、人生の基盤ができるといっても過言ではありません。
つまり、太陽にあらわれるのは、あなたの「生き方」「姿勢」「意識」です。
太陽はあなたがあなたらしい人生を生きるための「軸」なのです。
火星の発達年齢域=社会活動期
発達テーマ:社会における自己実現
火星は、社会で自分能力をアピールすることを担当しています。
太陽の年齢域までに見つけた人生の目的を社会で実現していくことがテーマとなります。
この時期には「チャレンジ精神を発揮して、自分の生き方を社会に主張する」必要があり、ときに世の中や他者を否定して、自分を強く押し出すこともあるでしょう。
火星期では、自分の能力のアピールだけではなく、自分の信念を社会に押し付けようとします。「押し付ける」というと、あまりいい印象がありませんが、火星期は、そのくらい主張が強くていいのです。
火星には、あなたが闘うべきスタンスが描かれています。
火星期で十分に世の中に主張できると、次の木星期で他者や社会に受容的な人になります。
また、火星期では、押しの強さを発揮するので、社会の側から、当然のように反発や反対意見がでてきます。たとえ誰かを傷つけたり、自分が叩かれようとも、それでも主張したいことが、その人の「信念」なのです。
「信念」を太陽期を通して見つけた人は、今度はその信念に従って、社会を変えていこうと、強く歩めるのです。
木星の発達年齢域=悟り、許すとき
発達テーマ:精神性、受容性
木星の発達年齢域は、社会の中でありのままの自分を受容する時期。
個の発展、主張期であった火星の年齢域で十分に闘った人は、木星の年齢域になると、受容することを学びます。また、火星的な信念の押し付けを受け入れる人になるのが、木星期です。
木星には、受け入れる力、他者に対する寛大で寛容な精神のあり方が表れています。
自分を受容することで、周りの人々も受容できるようになるため、自分と他人の境目が良い意味であいまいになり、集団のなかで他者とのバランスが取れるようになっていきます。
十分に発達した木星は、あなたに「幸運」をもたらしてくれるラッキーポイントになります。
精神世界のことを、より深くまで学ぼうとする人が多い年齢です。この年齢域は、社会的な価値基準に縛られない寛容さがあるので、「社会のなかで馴染めない自分」「居場所が無いように感じてた自分」をようやく受け入れることができ、そのスピリチュアル的な意味がわかった、と感じる人が多い年齢域でもあります。
土星の発達年齢域=人生の終着点
発達テーマ:克服し、人生で到達すること
土星の発達年齢域は、人生の振り返りを行う時期。
自分が世界から何を受け取ったかを知り、今度は「次の世代に伝えていこう」、「世界に恩を返していこう」とします。
土星は、月~木星までのあなたの人生の総まとめです。
太陽期、火星期、木星期としっかり発達することで、世界に善きものを返していくという意識をもつようになります。
また土星期は、若いころに苦手意識やコンプレックスとして感じていたことや短所を克服し、土星のサインのもつ良い面を獲得していく時期でもあります。
いろんなことを頑張ってみて、最終的に落ち着く、あなたの人生観を形成するものが土星には表れています。
天王星の発達年齢域のテーマ
発達テーマ:土星を超えた先の新たな自分
天王星以降の天体はトランスサタニアンといって、土星の軌道の外側にある天体です。土星までが、通常の時間軸を適用できるため、天王星については、実は、年齢域と厳密にイコールで考える必要はありません。
天王星の年齢域も適用されますが、年齢域に達する前に亡くなったとしても、わたしたちは天王星を使って生きています。
天王星は、現実社会では、ときに破壊的だったり、革新的だったりしますが、それによって「新しい自分の可能性」を開いていく天体です。
発達年齢域まで生きることができると、土星までの人生で得てきたこと以上の、驚き、喜び、気づきなど、天王星を通して「新しい価値観」がもたらされます。
海王星の発達年齢域のテーマ
発達テーマ:スピリチュアル的な自己
海王星もトランスサタニアンのため、年齢域と厳密にイコールで考える必要はありません。
海王星の年齢域も適用されますが、記憶力も衰え、意識の明晰さも少なくなり、それによって宇宙的な感覚とだんだん近くなっていきます。
そして年齢域に達する前に亡くなったとしても、わたしたちは海王星の力を受け取って生きています。
天王星、海王星、冥王星は意識的に育てるというよりは、宇宙から受け取るものです。受け取った力をいかに活かせるかは、月~土星までの器によって異なります。
冥王星の発達年齢域
発達テーマ:宇宙との接点
冥王星も天王星、海王星と同様にトランスサタニアンであるため、年齢域と厳密にイコールで考える必要はありません。
冥王星は、宇宙と自分の接点のような場所です。
宇宙の力を、個人が受け取って、意識的・無意識的に使うからこそ地球と宇宙、人間と天は、つながりを保てます。
発達年齢域の天体のアスペクトに注目してみよう
自分の年齢域の天体を見るときに、対象の惑星に対するアスペクトを全て書き出してみましょう。
ソフトアスペクトが多ければ、その時期は比較的平穏に過ごせる可能性が高いです。ですから逆に努力を惜しまないように意識するといいででしょう。
天体に対するハードアスペクトがあれば、その時期は波乱が多い可能性があります。ですから落ち着いて、星を読み、試練をひとつひとつ乗り越えることができれば、劇的に成長できる時期になります。。