ホロスコープで相性を読むときは、相性を見たい二人のネイタルチャートを重ねて作成するシナストリーチャートを用います。
シナストリーとは
シナストリーとは、ホロスコープのネイタルチャート間で相性を見るために用いる手法のひとつです。黄道座標をそろえて二つのチャートを重ね合わせて、そこで成立するアスペクトを読みます。そこから、相性が良い・悪いといったことも読んでいきます。
恋愛・結婚の相性を読むならこの天体
定番として押さえておきたいのが、次の4つの天体です。
太陽・火星:男性を表す
金星・月:女性を表す
男性側のホロスコープでは、女性を表す金星と月を見ると、女性の好みのタイプがわかります。金星=恋人にしたい女性像、月=結婚したい相手像です。
例)月が魚座にある男性は”不思議な雰囲気の優しい人”を結婚相手に選ぶ傾向がある
女性側のホロスコープでは、男性を表す太陽と火星を見ると、男性の好みのタイプがわかります。火星=恋人にしたい相手像、太陽=結婚したい相手像です。
例)太陽が山羊座にある女性は、“常識的な価値観があり、堅実な相手”を結婚相手として選ぶ傾向がある
シナストリーチャートを見る前に、お互いの理想像を把握しておきましょう。
インターアスペクト
お互いの4つの天体の関係性をインターアスペクトから読むことでも、異性関係の好みや傾向を知ることができます。
特に月は、日常の範囲に収まる影響力のため、お互いの月のインターアスペクトを見ると、結婚生活を送った時の「居心地の良さ」という観点での相性を知ることができます。
一方で恋愛は、金星と火星のインターアスペクトを見ます。
なぜなら、恋愛は「ちょっとした非日常」や「楽しく刺激的」な要素を含みますよね。そのため、金星の管轄となります。
また、「情熱的」であったり「性欲」を伴うこともあるため、火星の管轄でもあるのです。
たとえば、片方の人の金星と、もう片方の人の火星がアスペクトを形成する場合は、あっという間に惹かれ合う関係になります。
シナストリーで相性を読むならおさえておきたいアスペクト
コンジャンクション
シナストリーチャートから相性を読むときは、まずはインターアスペクトでコンジャンクションしている天体があるかどうかを、パッと確認してみるといいでしょう。
コンジャンクションは、より正確に度数が重なるほど、2つのチャート間の繋がりが強くなります。その他のアスペクトも同様にオーブ(許容度)が狭いほうが、より作用が強くなります。
セクスタイル
コンジャンクションとあわせてチェックしたいアスペクトが、セクスタイル(60度)です。
なぜなら、セクスタイルが、もっとも協力してお互いの凹凸を補いあえるアスペクトだからです。
月、金星、太陽に対するセクスタイルがあると、パートナーシップ良好になりやすいです。
ただし、セクスタイルに関わるハードアスペクトがある場合は別の影響が出て、セクスタイルの良さを上塗りする可能性もあります。
シナストリーにおける注意点
アスペクトは、オポジション(180度)については、ネイタルチャートとは読み方がことなります。
シナストリーにおける男女間での相性という点では、オポジションがあることによって互いに強く引き合うことが多くなります。
なお、シナストリーにおいては二重円の感受点間にできるアスペクト(チャート間のアスペクト)のことをインターアスペクトと呼びます。
相性鑑定におけるソフトアスペクトとハードアスペクト
<インターアスペクトがソフトアスペクトの場合>
摩擦の少ない協力関係を築きやすいです。あるいは、一緒にいて自然な関係性を築けると言えるでしょう。
<インターアスペクトがハードアスペクトの場合>
価値観の違いが顕著であったり、意見が衝突しやすいなど、どちらかがプレッシャーを感じやすい関係性になる場合があります。ですが、インターアスペクトがハードアスペクトだからと言って、一概に「相性が悪い」とは言い切れません。
なぜなら、関係性によってお互いに高め合える可能性もあるからです。また、恋愛関係であれば「刺激的」な関係性にもなりやすいとも言えます。
なお「結婚して穏やかな生活を送れる」相性を見るのであれば、月の相性がいい相手であれば、安心して暮らせるでしょう。
ホロスコープにおける相性の読み方
一例ではありますが、シナストリーにおけるインターアスペクトの読み方を紹介します。実際は、相性も出生図を読むときと同様に、総合的にリーディングしていくものですが、リーディングのひとつの観点としてご覧ください。
第一印象を判断する
第一印象の良し悪しは、アセンダントへのアスペクトで判断します。どちらかのアセンダントに対して、もう一人側の天体がアスペクトで関わってくる場合は、強く惹かれあう傾向があります。
恋愛感情を抱く相手
恋愛感情については主に、金星へのアスペクトで判断します。ある人の金星に、もう一人の火星がコンジャンクション(0度)かトライン(120度)となる、あるいは天王星がコンジャンクションとなる場合、金星を持つ人が、火星か天王星を持つ相手に恋愛感情を抱くでしょう。
結婚相手となってほしい人
人生の設計については主に太陽へのアスペクトで判断します。ある人の太陽に、もうひとりの人のアセンダントか月がコンジャンクション(0度)あるいは木星がコンジャンクション(0度)かトライン(120度)となる場合、太陽の側の人が、もう一人のひとをパートナーとして関わりたい相手と見なしやすいでしょう。
とくに太陽と月のコンジャンクションは、強い宇宙的な結びつきを示す配置です。
親しみを覚える相手
親しみや安らぎについては月を見ます。ある人の月に、もう一人の太陽がコンジャンクション(0度)かオポジション(180度)、あるいは月と月のコンジャンクションか、月同士のイージーアスペクト。月に対して、インターアスペクトの木星がイージーアスペクト。
なお、どんな関係においても、相性においては月がとても大切です。月の相性さえ良ければ、他に多少の難があっても、上手くやっていけることも多いのです。
ドラゴンヘッド、ドラゴンテイルについて
シナストリーにおいてドラゴンヘッドやドラゴンテイルが関わってくると、ふたりの距離は近づきやすいです。もともとカルマ的な縁があるからです。ただし、ドラゴンヘッドやドラゴンテイルは天体ではなく、実体がありません。ですから、ご縁はあっても、その関係性が続くかどうかは二人の関係次第となってきます。