占星術における水エレメントは、蟹座、蠍座、魚座です。
水には基本的に決まった形や、常に向かうべき定まった方向がありません。だからこそ、他のエレメントからの影響をもっとも受けやすく、また、必要としています。
また、水は、地球上で生命を維持する力です。人間の身体の大部分も、水で構成されています。
水は、生命力(エーテル)そのものと言い換えてもいいでしょう。
だらこそ、他のエレメントの人たちもまた、水エレメントに触れるとプラスの影響を受け取ることができます。
水エレメントが多い人の性格
水エレメントの要素を多く持つ人は共感性が高く、相手の気持ちやイメージをまるで「水面に写し取る」ように理解することができます。
また、全体的にゆったりとした時の流れに身を置いている人が多いです。
繰り返しの作業、コツコツ同じことを続けることに楽しみを見出します。
ゆったりとした雰囲気の水エレメントさんたちは、自分の内側の世界や心地よさ、気持ちや感情を大切にしています。その分、自分の外側の世界との関わり方はゆっくりです。
外側の世界の出来事に素早く反応することは得意ではありません。ものごとの仕組みを理解するために、十分な時間が必要です。
その一方で、一度興味を持った物事へは深く深くコミットします。
趣味などであれば、反復しながらずーっと続けるので、いつの間にかすごい腕前になっていますし、対象が人であれば「濃いファン」になります。
4つのエレメントのうち、もっとも記憶力がいいのも、水エレメントの人たちです。
水は、生命力であり、それは実は「記憶」と結びついているのです。
水にはさまざまなエネルギーを吸着する力がありますが、その力で、水エレメントの人たちは記憶もまた水のなかに閉じ込めます。
水エレメントを多く持つ人の特徴
水のエレメントである、蟹座・蠍座・魚座について、それぞれ解説します。
蟹座の特徴
蟹座は支配星に月を持ちます。そのため、月の領域である無意識や感情の動きを誰よりも感じ取ります。
シンボルの「蟹」は、外側の甲羅が硬く、内部や柔らかいのですが、蟹座さんも同様に、繊細な内側を守ろうとします。ときに、自分自身や身内、仲間を守るために、母親が小さな子どもを守るときのような防衛本能的な反応を見せることもあります。
「身内」「ファミリー」として認定した相手のことを誰よりも大切にする、愛情深い人たちです。
内側と外側の境界線を守り、大切なものを守護する人なのです。
また、感情と結びついた記憶は、基本的に忘れません。ずっと覚えているので、そうした意味では記憶力がとても良いです。
蠍座の特徴
集中力があり、特定の人や組織のためにそのパワーを使い、利益をもたらすことができます。魅力的で、どこか凄みのあるオーラをもつ人が多いですね。
蠍座の数字は「8」なのですが、この数は昔から「俗世と天」をつなぐことを意味しています。「二極のものの間にある壁を消す」「深くつながる」ことができるのが蠍座の特徴です。
また、潜在的に、サナギが蝶に変容するような「一度自分を全部溶かして、生まれ変わる」ような体験を欲しています。他人から見たときに、大胆不敵で、ときにすべてを壊そうとする破壊願望すら持っているように見えることがあります。
ですが、この破壊と再生は、冥王星を支配星に持つ蠍座の特性なのです。
魚座の特徴
魚座は「愛」のサインです。「隣人愛」のような普遍的な愛の感覚を知る人たちであり「自分と他人は、本質的には同一である」と感じているところがあります。
魚座の天体を持つ人たちは、静かで恥ずかしがり屋の方が多いのですが、愛を伝えるときは積極的でロマンティックです。12サインのうちもっとも恋に落ちやすい、惚れっぽい性格とも言われます。
「愛」のサインであるゆえに、いつでも助けを求める人を救おうとします。魚座の美しい特徴です。
ですが、それがときに「依存」につながることもあります。自立的な、よい意味での相互依存関係を築くことは、魚座のテーマでしょう。
また、魚座の人たちは、他人の欠点や危険を認識するには時間がかかる傾向があります。ですから、その同情心や愛情を、利用する人が出てきます。現実的な判断が必要な場面では、第三者の意見を聴くと良いでしょう。
水エレメントの課題
水エレメントを多くもつ人たちは、対象の範囲は違っても、とても愛情深く献身的な人たちです。同時に自分の内側の世界の心地よさも大切にする人たちですから、他者と自己、そのバランスを取ることは、水エレメントによってのテーマであり課題でしょう。
そして、とても繊細で敏感です。
敏感さゆえに、引っ込み思案になる人もいれば、逆に強気な姿勢を貫く人もいます。
いずれにしても、敏感さと強さのエネルギーバランスを、過去の経験から学び、工夫していくことが水エレメントさんにとって必要なことなのです。
水エレメントと他のエレメントの関係
火のエレメントの人たちの強烈な熱は「自分はこうしたい」という意志がそれほど強くない水サイン人たちを照らし、その陰影は、水サインの行くべき方向性を与えてくれることがあります。
逆に、水のエレメントの人たちは、火のサインの人たちの強い「自己」を中和し、共感的な在り方を知らせる存在です。
一見、火と水は交わらないのですが、お互い反発し合いながらも、補いあっているのです。
地のエレメントの人たちは思考が硬直しがちなので、水エレメントの情を受け取ることで癒されます。
逆に、水エレメントの人たちにとっては、地エレメントのしっかりとした硬さに、安定性を見い出し安心します。
風のエレメントの人たちは、自己愛を他者の中に見出だす人なので、水エレメントの深い感情的な部分に触れることで、よいエネルギーを受け取ることができるでしょう。
水のエレメントを多く持つ人は総じて、人間の存在に感情や気分の深さを与える存在です。
このように、エレメントは密接に連動しています。そして、この関係性は、占星術の基本中の基本となる要素です。エレメントを本質的・感覚的に理解できると、ホロスコープは格段に自由に楽しく、感じるように読み解くことができるようになります。
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