ホロスコープを読むとき、月~冥王星までの10天体を読むのが一般的。ですが、10天体に加えて小惑星をチェックする場合もあります。
通常は10天体のリーディングで十分ですが、より深く読んでいきたいときは小惑星をチェックしてみるのもおすすめです。
占星術で主に扱われる小惑星は四大小惑星で、他にはキロン(カイロン)を読むことも多いです。
<四大小惑星>
- セレス
- バラス
- ジュノー
- ベスタ
ここでは、セレス(ケレス)について、基本情報や12サイン別の意味などについて詳しく解説します。
セレスの基本情報
セレス(ケレス)は、1801年にイタリアで発見された小惑星で、火星と木星の間に位置します。英語では、Ceresと書きます。
セレスの名前は、ローマ神話の豊穣の女神の名前に由来しています。女神セレスは、全ての人々に豊穣をもたらす大地の神として知られています。
セレスの記号
セレスの公転周期
セレスの公転周期は1682日で、約4年6か月。火星と木星の間に位置します。
セレスは小惑星に分類されていますが、本来、惑星になれるだけのエネルギーがありました。木星の強大な重力の影響で惑星になり切れなかった天体だと考えられています。
また火星は男性性の天体ですが、四大小惑星は、それぞれに異なる形での女性性に関係する意味を持ちます。ジュノーほか四大小惑星は、「失われ、今なお統合されていない聖なる女性性」を象徴するものであるのかもしれません。
セレスの調べ方
セレスは小惑星のため、ホロスコープの無料作成サイトでは調べられないものもあります。
そこで、セレスを調べられるおすすめの無料作成サイトを紹介します。
■Astrodienst(アストロディエンスト)
https://www.astro.com/horoscopes/ja
1.ホロスコープ各種作成>出生データによるいろんなチャートのページへ
2.必要事項を記入し、そのほかのオブジェクト を開き、ケレスを選択
3.クリックしてチャートを表示 をクリックこれで、セレス(ケレス)がホロスコープに表示されます。
セレスの意味
セレスは占星術では、食物、農業、ガーデニング、料理、栄養、母性、介護などを示します。
シンプルで飾り気がなく、自然なものや健全なもの、体に良いものは、セレスらしいものと言えます。
名前の由来となった女神の神話の役割通り、「養育者」の象徴で、親が子に与えるような「無償の愛情」も表しています。
母性的な意識ではありますが、無償の愛情は自分の子どもだけに向けられるとは限りません。援助を求めるすべての人や、人間だけではなく動植物にも注がれます。
また、自分自身の内側の未発達な意識や才能、長期的な仕事や芸術作品などを育てることもあります。
太陽や月、アセンダントとタイトなアスペクトを形成するなど、ホロスコープでセレスが強調されている人は「無償の愛」を表現する人になりやすいようです。とくにコンジャンクションしている場合は、セレスの影響が顕著に現れることがあります。
セレスが強調されている人は、シンプルで飾り気のない、自然な物事を愛する人。他者を養い、サポートしていくでしょう。
セレスのエレメントからわかること
セレスのサインは、「どうやって他人を養い、気遣うのか」その方法が示されます。
・セレスが地のエレメントのサイン( 牡牛座・乙女座・山羊座)
相手に対して滋養のある食べ物を与えたり、実用的な助けの手を差し伸べるでしょう。
・セレスが水のエレメントのサイン(蟹座・蠍座・魚座)
他者を感情的な面でサポートします。
・セレスが風のエレメント(双子座・天秤座・水瓶)
相手に対して、コミュニケーションによるサポートを行います。
・セレスが火のエレメント(牡羊座・獅子座・射手座)
相手を励まし、勇気づけます。
セレス×12サインからわかること
セレスが牡羊座の人の特徴
セレスが牡羊座の人は、優しく抱きしめて愛情や気遣いを表現するのではなく、挑戦や行動といったアクティブな活動によって表現します。寄り添うよりは励ますことで、他者が勇敢に努力できるように助けます。
セレスが牡牛座の人の特徴
セレスが牡牛座の人は、他者に対して美味しい食べ物を提供することで愛情を表現します。とくに自然で健康的な食事を好み、料理が好きな人もいます。
ほかにも、安全な場所を与えることや、心地よいマッサージを通して、他人の世話をしようとする場合もあります。
セレスが双子座の人の特徴
セレスが双子座の人は、手紙を書いたり面白い話で他者を元気づけようとします。また、物事を知りたい気持ちがあるため、他者の話にも耳を傾けることができます。
コミュニケーションを通して、良い話題を共有したり、人と人をつなぐことで他者を助けるでしょう。
セレスが蟹座の人の特徴
セレスが蟹座の人は、他者をよく世話します。ホストとして、人をもてなすことも好きです。
とくに親しい人との関係においては、非常に愛情深い人となります。子どもに愛情を注ぎ、恋人やパートナー、友人に対して忠実に献身的に振る舞います。
セレスが獅子座の人の特徴
セレスが獅子座の人は、他者の野心を応援します。他者の才能を認め、その人が自信を高め、自立しながら目標を達成できるように情熱的に関心を寄せるでしょう。
セレスが乙女座の人の特徴
セレスが乙女座の人は、他者の仕事を手助けすることで思いやりの気持ちを表現します。
感情的な面でのサポートは得意ではありませんが、実践的で建設的な助言が上手な人です。他者が計画的に仕事を進め、心身ともに健康でいられるように注意を払うことができるでしょう。
セレスが天秤座の人の特徴
セレスが天秤座の人は、他の人が見逃してしまいがちな他者の微妙な愛情表現に気づける人です。
他者に対しても、表情やジェスチャーでさりげなく愛情を表現できるでしょう。
他者に対してフレンドリーで、親切に振る舞います。相手と楽しさや美しさを分かち合うことができます。
セレスが蠍座の人の特徴
セレスが蠍座の人は、親密な関係の相手に対して深い感情的な繋がりを求めます。
深い絆のある相手に対しての愛情表現として、相手を変容させ導こうとするでしょう。その結果、他者が「生きている実感や充足感を感じる」ことを助けます。
セレスが射手座の人の特徴
セレスが射手座の人は、貴重な知識を共有し教育することで、他者がより大きな視点を持てるようにサポートします。
寄り添ったり慰めたりするというよりも、状況に対して知的で適切なアドバイスを与えます。セレスが射手座の人のアドバイスは、他者が物事を楽観的に思考できるように助けるでしょう。
セレスが山羊座の人の特徴
セレスが山羊座の人は、他者に対し秩序や規律、道徳や社会性、責任、計画性を教えようとします。セレスの性質は、特に子どもに対する教育姿勢として表れることがあります。
相手を尊重しながら愛情を持っているがゆえに、甘やかすことはありません。努力することや目標に向かうことを奨励します。
セレスが水瓶座の人の特徴
セレスが水瓶座の人は、「ひとりひとりの個性を伸ばしたい」という考えがあり、他者の個性とユニークさをサポートします。
同時に、世界平和などの大義をもって、コミュニティ全体や人類全体の発展を支援したい気持ちがある人です。
なお、母性的なサポートは苦手な傾向があります。
セレスが魚座の人の特徴
セレスが魚座の人は純粋で寛容な人です。他者に対して思いやりがあり、相手を慰めます。相手が辛いときには、そばにいることで感情的な危機を一緒に乗り越えようとします。
相手の魂を感じ、傷つけないように優しく寄り添うことができます。
セレスのハウスからわかること
ネイタルチャート(出生図)におけるセレスのハウスは、養育のエネルギーをどこに向けるかを示し、次のようなことがわかります
- どんな場で他者へのサポートが発揮されるか
- あなたが養育やサポートを必要とする場所
第1ハウスのセレス
第1ハウスにセレスがある人は、養育者としての母性的素質があります。他者を保護する優しい雰囲気を持っている人もいれば、厳しい雰囲気をまとう人もいます。
第2ハウスのセレス
第2ハウスにセレスがある人は、地に足の着いた養育のエネルギーを持ちます。たとえば豊かさや財政的な面においてサポートをしたり、されたりすることがあるかもしれません。
第3ハウスのセレス
第3ハウスにセレスがある人は、コミュニケーションの場でのサポートをするでしょう。言葉を通した精神的ケアを必要としているかもしれません。
第4ハウスのセレス
第4ハウスにセレスがある人は、家族や親しい仲間を助けたいと思っています。また、家庭生活を通して、豊かさを受け取る経験をするでしょう。
第5ハウスのセレス
第5ハウスにセレスがある人は、愛する人を助けるためにできる限りのことをします。そうした行為が人々から注目される場合もあるでしょう。
第6ハウスのセレス
第6ハウスにセレスがある人は、日常生活のなかで人の世話を焼きます。一方で、他者から些細なサポートを受け取りたいと思っています。
第7ハウスのセレス
第7ハウスにセレスがある人は、他者との取引や契約関係のなかで、養育的資質を発揮するでしょう。とくにパートナーシップにおいて、パートナーを育てていくことができるでしょう。
第8ハウスのセレス
第8ハウスにセレスがある人は、養育的関係を通して自分自身が大きく変わっていくでしょう。他者をサポートすることは、自分自身を育てることにもつながります。
第9ハウスのセレス
第9ハウスにセレスがある人は、比較的オープンな場で他者を教育したりサポートしていきます。
第10ハウスのセレス
第10ハウスにセレスがある人は、キャリア形成に関連する場所や社会のなかで、他者へのサポートが発揮されるでしょう。若いころから、他者の面倒をよく見るタイプかもしれません。
第11ハウスのセレス
第11ハウスにセレスがある人は、友人やグループの中で自分のことよりも他者のしあわせのためにサポートを行っていきます。
第12ハウスのセレス
第12ハウスにセレスがある人は、表立ったところではなく、人から見えないところで他者を育成していきます。相手のために自己犠牲的に与えすぎてしまう傾向があります。
セレスからわかる相性
二人の出生図をシナストリーチャートとして合わせて読むことで、お互いをどのように認識しやすいかを明らかにできます。
養育とサポートを意味するセレスが良い形で働けば、お互いに育っていくことができます。一方で、二人の関係性によっては辛い問題を呼び起こすことも。
特に、アングルや天体とコンジャンクションしている場合は大切な意味があるでしょう。
セレスとアングルもしくは天体がコンジャンクションしている場合、セレス側の人は、相手の面倒を見なければならないと感じています。相手は、セレス側の人を親のような存在、あるいは母親のような存在として認識することがあります。
親子関係においては、親が子を養育するのは自然なことですが、セレス側が子であった場合は、親子関係が逆転してしまうようなケースもあるでしょう。
親子関係以外では、こうした養育する側とされる側が上手く噛み合えば問題にはなりません。
なお、セレスとのアスペクトがソフトアスペクト(セクスタイル、トライン)であれば、長期的な交際関係に向いているでしょう。
セレスはどんな時に読むといい?
セレスからは、他者のために力を注ぐ、方法や手段がわかります。
他者に対して行うサポートは、自分が他者からサポートしてもらいたい方法とも一致しています。自分自身が、他者からどのようなスタイルの支援を求めているかも知ることができるでしょう。
セレスは養育に関わる小惑星なので、子どもの養育に関係することがあり、親子関係に大きな影響を及ぼします。
自分が親の立場のときも参考になりますし、自分自身が子どもの立場として、母親から受けた養育に対して「どのように感じるか?」といったことも見えてくるでしょう。
たとえば、セレスが蟹座の子が、セレスが山羊座の母親に育てられたときには、求める愛情表現と与えられた愛情表現の質が異なるために、「愛されていない」と受け取ってしまうこともあります。ですが、愛情がないのではなく、愛情表現の形が違うだけということは多々あるのです。