「占星術」として、一般的に広く親しまれているのは西洋占星術ですが、ここ10年ほどの間で、古代に用いられていた占星術の研究も盛んになってきています。
そうした古代の占星術の中のひとつが、龍頭図(ドラコニックチャート)を用いてリーディングするドラコニック占星術です。
人によっては稀に、西洋占星術の出生図に示された内容が「しっくり来ない」と感じることがあります。そうした人は、龍頭図に示されている自分の方が、より自分らしいと感じることがあります。
自分自身の無意識を敏感に感じ取り、素直に無意識を表現できる人ほど、龍頭図の方が「しっくりくる」と感じる傾向があるようです。
自分の深いところにある無意識の本音が示される龍頭図の出し方や読み方のポイントについて解説します。
目次
龍頭図(ドラコニックチャート)とは
龍頭図は、バビロニア時代から真の自己やハイヤー セルフについて深く知る方法として用いられてきました。
ドラコニックという言葉の由来は、北のノードのドラゴンヘッドと南のノードのドラゴンテイルのラテン語名にあります。
龍頭図の特徴
龍頭図は、北のノードであるドラゴンヘッドを基準としたチャートで、出生図におけるドラゴンヘッドが牡羊座の0度になるのが特徴です。
天体の位置するハウスとアスペクトは出生図と変わりません。サインと度数だけが出生図と異ります。
天体のサビアンシンボルは変わります。サビアンシンボルに慣れていれば、龍頭図は読みやすいでしょう。
出生図と龍頭図の違い
出生図(ネイタルチャート)が、「肉体の自分を使って社会でどう生きるか」を知るチャートだとすると、龍頭図は、「魂の自分」を深く知るためのチャートだと言えます。
たとえば、あなたの性格や置かれている環境などとは関係なく、「魂の深い部分ではどう感じているのか」など、自分では気づいていない無意識の思いを龍頭図から知ることができます。
龍頭図の出し方
龍頭図は出生図のドラゴンヘッドが基準となるため、ドラゴンヘッドを牡羊座0度にすることで作成できます。
龍頭図を出すには、次の3つの情報を用意します。
- 生年月日
- 出生時間
- 出生場所
出生時間が不明でも龍頭図を作成することはできますが、ハウスがわからない龍頭図となります。
できるだけ母子手帳などで出生時刻を調べたうえで、ホロスコープを作成してください。
龍頭図を無料で作成できるサイト
無料で龍頭図が作成できるおすすめのサイトを紹介します。
●Astrodienst
https://www.astro.com/horoscopes/ja
<調べ方>
1.ホロスコープ各種作成>出生データによるいろんなチャートのページへ
2.必要事項を記入し、チャートタイプから龍頭図を選択
3.クリックしてチャートを表示 をクリック
4.龍頭図が表示されます
※登録しなくても、ゲストで利用することができます。
龍頭図からわかること
龍頭図は、私たちの深いところにある「自分の行動が何からきているのか」その動機に関連しています。なぜなら、龍頭図は、出生図に影響を与える記憶や過去から継承したもの、過去の習慣、ルーツなどを表すからです。
出生図が人生の「表の顔」であるとしたら、龍頭図は人生の「裏の顔」のようなものです。
出生図からは、性格や心理的な特徴がわかりますが、龍頭図からは、私たちがコントロールできないと感じる感情的な反応や衝動が示されます。
龍頭図のシナストリーチャートからわかる相性
龍頭図のシナストリーチャート(相性図)におけるアスペクトは、前世からの魂の繋がりを示します。出生前からの魂の合意あるいは契約のような、非常に強い繋がりです。
とくに、一方のドラゴンヘッド・ドラゴンテイルと、もう一方の太陽と月がコンジャンクションやオポジションの配置がある場合、魂的な繋がりが強いです。「この人に会うために生まれてきた」と感じるほど、出会った瞬間に惹かれあうでしょう。
一方のアセンダントと、もう一方の太陽、月の間にタイトなアスペクトがある場合も、前世からの魂の繋がりを示します。
いずれのケースにおいても、スクエアの場合、まだ学びきれてていない(過去世の)教訓を指し示すことがあります。
また、ドラゴンヘッドやドラゴンテイルは惑星ではなく実体のないポイントです。そのため出会った瞬間に惹かれあいますが、過去生からのカルマを解消できると、次第に二人の距離は離れていくことがあります。
どんな時に、龍頭図を読むといい?
出生図は、「今世どう生きるか?」の手がかりを知ることができますが、龍頭図は、出生図に示されている魂が過去生から抱えてきたものの理由、背景のようなものを知るときに読みます。
龍頭図に示されるものは、今世においては自覚やコントロールができないような感情や衝動として表れます。
龍頭図が、しっくりくるかは、人それぞれの感受性の差によっても違います。
自分自身の無意識を敏感に感じ取れるタイプの人は、出生図よりも龍頭図のほうが、よりしっくりくると感じることがあるようです。
出生図だけでは理解できなかった、自分の深いところにある本来の姿を知りたいときに、龍頭図と向き合うという使い方もできるでしょう。
龍頭図の読み方のポイント
龍頭図を読むときは、まず出生図と向き合って、自分を知ることが最初のステップです。
とくに人生に生きづらさを感じている人ほど、出生図に描かれた自分を知り、受け容れていくプロセスを大切にしてください。
そのうえで、龍頭図に描かれた自己を知ると「なぜ今世、自分がこの出生図を選んできたのか?」「過去生からの集大成として、何を成していこうとしているのか?」が見えてくることがあります。
なお、龍頭図では、天体の位置するハウスやアスペクトは変化しません。サインと天体やアングルの度数が変化しますので、サインの性質をよく知り、サビアンシンボルリーディングに慣れていると、龍頭図読みやすくなると思います。