ソーラーリターンとは？読み方から一年のテーマ、結婚運・出会い運について解説

ソーラーリターンの意味

ソーラーリターンとは、太陽回帰という意味です。

つまりソーラーリターン・チャートは、トランジット太陽が出生図の太陽と同じ位置に戻る時点のチャートです。

一年に一度、太陽は出生図と同じサイン・同じ度数に戻ります。

そのときの天体配置を読むことで、その人のむこう1年の運勢を読むことができます。

なお、毎年のソーラーリターン日時は、出生日・出生時刻とはズレが生じます。

ソーラーリターン図をつくる場所

ソーラーリターン図は、出生図の場所で作成する場合・現住所で作成する場合、あるいはその年に旅行を予定している場所の緯度経度で作成する場合もあります。

一般的には、ソーラーリターン図の時点でいる場所で作成します。

ソーラーリターン図の出し方

ソーラーリターン図を無料で作成できるツールを紹介しますね。『Astrodienst』です。

Astrodienstでソーラーリターン図を作成する手順

1.「ホロスコープ各種チャート作成」の「出生図，上昇点（アセンダント）」から、「誕生日」「時間」「出生地」を入力し、出生図を作成します。

２．最初のページに戻り、「出生データによるいろんなチャート」をクリック。「チャートタイプ」で「太陽回帰図」を選択。

３．ソーラーリターンの時点で、出生地と同じ場所に居住している場合は、そのままチャートを作成します。

＜出生地と違う場所に居住している場合＞

「ユーザー・プリファレンス」を開き、「データを変更」をクリック。基準値を変更するで、「出生地で計算」のチェックを外し「続ける」をクリック。現在の居住地を入力し「続ける」をクリック。出生データによるいろんなチャートのページに戻るので、「クリックしてチャートを表示」からチャートを作成します。

ソーラーリターン図の基本の読み方

ソーラーリターン図でチェックするポイントは主に次の４つです。

• アセンダント（ASC）とエムシー（MC）のアスペクト
• 天体同士でタイトなアスペクトを形成するもの
• 太陽のハウス
• カルミネート天体

順序としては、

１．アセンダントやMCにアスペクトする天体（オーブ2度以内程度）
２．アセンダントやＭＣとのアスペクトがない天体同士で、アスペクトを形成するもの（オーブ1.5度以内程度のもの）

を中心に読んでいきます。それぞれの読み方について、詳しく解説しますね。

ソーラーリターン図のアセンダントとMC

ソーラーリターン図では、まず最初にアセンダント（ASC）とエムシー（MC）を重点的に読んでいきます。

占星学者の石川源晃氏は、書籍のなかで、次のように言及しているほどです。

ソーラー・リターンの天体位置がソーラーリターンのASCまたはMCとタイトなアスペクトを形成する場合に限って、その1年の重要な指針とします。

• タイトなアスペクト：オーブが1.5度以内を指すことが多いです。

ソーラーリターン図のアスペクト天体

それ以外の天体については、石川源晃氏の書籍で次のように書かれています。

それ以外の天体の表示はその年に発生する事件で本人の身に直接的な影響のない問題を表示します。

この場合、そのアスペクトのオーブが狭い場合、事件が重大ですが、本人の生命財産には大きな影響はありませんから、表示されたハウスの性質で予想されるような事件がその年内に発生したとしても、あわてないで冷静に処置すれば直接の被害はありません。

ソーラーリターン図における太陽のハウス

ソーラーリターン図における太陽のハウスを見ることで、1年のテーマ領域がわかります。

1ハウスの意味

太陽がソーラーリターン第1ハウスにあるとき、これからの1年間、自分自身の欲求に忠実に、そして自分が始めたいことにフォーカスして過ごせるでしょう。新しい始まりのエネルギーがあり、情熱を持って過ごす一年になるでしょう。

より多くの人に注目されたり、スポットライトを浴びる機会があるでしょう。

2ハウスの意味

太陽がソーラーリターン第2ハウスにあるとき、1年間を通じて、自分の人生に安定と安心をもたらすことを意識して過ごすでしょう。経済的な安定や豊かさ、チャンスを追求し、自分の価値を磨くために努力できるでしょう。

3ハウスの意味

太陽がソーラーリターン第3ハウスにあるとき、これからの1年間、自分のアイデアを楽しみ、多くの人と交流しながらさまざまな活動やプロジェクトに取り組むことになるでしょう。開かれた気持ちで、好奇心に満ちた1年となるでしょう。

4ハウスの意味

太陽がソーラーリターン第4ハウスにあるとき、これからの1年間は、家庭生活や家族との暮らしがテーマになるでしょう。より良い住環境を作るために努力したり、家族や仲間との絆を深めるなど、コミュニティ基盤を強化していく1年となるでしょう。

自分自身の感情を安定させることも必要となるでしょう。

5ハウスの意味

太陽がソーラーリターン第5ハウスにあるとき、この1年のメインテーマは「楽しみ」です。

これからの1年間、自分の気持ちに忠実に、人生や趣味や事業、恋愛などを楽しみ、愛する人たちを大切にしながら過ごそうとするでしょう。好きなことをしたり、好きな人に意識を向ける。そんなことに時間を費やせます。

6ハウスの意味

太陽がソーラーリターン第6ハウスにあるとき、これからの1年間、仕事や自分がやるべきことに集中して過ごすでしょう。より勤勉に働き、日々の細やかな仕事にまい進するでしょう。職場環境などを健全に過ごせるように改善できるかもしれません。

7ハウスの意味

太陽がソーラーリターン第7ハウスにあるとき、これからの1年間、自分の人生に関わる人々や、対人関係に焦点をあてて過ごすことになるでしょう。他者の存在が重要な年です。人生にバランスと調和をもたらすために努力するでしょう。

8ハウスの意味

太陽がソーラーリターン第8ハウスにあるとき、これからの1年間、自分自身や自分の人生を変容させていくことになるでしょう。これまで見つめてこなかった、より深刻な問題や事柄を深く掘り下げ、対処していく必要があるでしょう。また、他者が関わるような金銭的な問題にも取り組むことになるかもしれません。

9ハウスの意味

太陽がソーラーリターン第9ハウスにあるとき、これからの1年間、自分の人生に自由をもたらしていこうとするでしょう。自由を探求し、自己の世界を拡張し、新しい経験をすることを切望して過ごすでしょう。

旅行したり、大学や大学院に入学したり、新しいことを学ぶ。そんなことに熱中するかもしれません。

10ハウスの意味

太陽がソーラーリターン第10ハウスにあるとき、これからの1年間、成功や達成に重きを置いて過ごすでしょう。自分のキャリアや人生の方向性において、自己実現ができるように意識を集中できます。野心を持ち、目標を掲げ、一生懸命に取り組むでしょう。

難しい計画を取りまとめることもできます。

11ハウスの意味

太陽がソーラーリターン第11ハウスにあるとき、これからの1年間、社会的な輪を広げ、仲間とともに世界に影響を与えられるような活動に取り組むでしょう。たくさんの新しい人と出会い、人脈を作り、自分と他者の個性を受け入れ、コミュニティや世界へ貢献しようとする1年になるでしょう。

12ハウスの意味

太陽がソーラーリターン第12ハウスにある場合、これからの1年間は、自分を癒すことに重点を置いて過ごすでしょう。そのために、不要な感情を手放し過去の問題に折り合いをつける1年になりそうです。

瞑想やスピリチュアルな学びを通して潜在意識をクリアにして、精神的に静かに過ごすでしょう。

ソーラーリターン図におけるカルミネート天体

また、他天体については、アセンダントやMCに関連するものの他、カルミネート天体（ホロスコープのなかで一番高い位置にある天体）に注目してもいいでしょう。

カルミネート天体がMCのそばにある場合、とくにその影響がわかりやすく発揮されるでしょう。また、他天体とのコンジャンクションによっても強化されます。

カルミネート天体が月の場合

プライベートなことがテーマとなる1年となるでしょう。特に月にハードアスペクトがあれば、感情的に揺れ動くことが多くなるかもしれません。

カルミネート天体が水星の場合

学んだことを伝えたり、仕事で実務的な能力が発揮できる年になるでしょう。

カルミネート天体が金星の場合

趣味を楽しんだり、人間関係が広がり社交的に過ごす1年となるでしょう。

カルミネート天体が太陽の場合

社会的な責任を担うことをいとわずにチャレンジすることで、自分らしい生き方を切り開いていく1年となるでしょう。

カルミネート天体が火星の場合

欲求を満たすために、積極的に自己主張や行動をしていく1年となるでしょう。

カルミネート天体が木星の場合

チャンスに恵まれやすい1年です。物怖じせずに波に乗りましょう。始めたことが想像以上に拡大しやすいので、よい行いを心がけましょう。

カルミネート天体が土星の場合

制約の多い年ですが、計画的にコツコツと取り組む1年となるでしょう。

カルミネート天体が天王星の場合

人生の転機となる出来事が起こる1年となるでしょう。

カルミネート天体が海王星の場合

理想や夢を思い描ける1年となるでしょう。芸術やスピリチュアルな世界に触れる機会が増えるでしょう。

カルミネート天体が冥王星の場合

徹底的に物ごとに取り組む1年です。究極的な体験をする可能性もあります。

ソーラーリターン図をさらに読む

ここまでに紹介したリーディングのポイントに加え、チェックしておくといい天体や感受点について説明します。

• 月
• 冥王星
• ドラゴンヘッド

ソーラーリターン図の月

ソーラーリターン図の月の状態は、その1年を主観的に捉える際の重要なものとなります。なぜなら、起こった出来事を感じ、受け取るのは月だからです。

月は感情を表すものです。そのため、月のアスペクトにスクエアやオポジションなどのハードアスペクトが多いと、心情的には葛藤の多い1年となる可能性があります。

• 月が火のサイン
  エネルギーが高く、気持ち的に自信が持てると感じるでしょう。特に獅子座は、勝負事を控えている年の場合、優位に働くことがあります。
• 月が地のサイン
  耐え忍ぶような気持ちで1年を過ごすかもしれません。
• 月が風のサイン
  軽やかな気持ち
• 月が水のサイン
  情感豊かな気持ちで過ごす1年になるでしょう。

ソーラーリターン図の冥王星・ドラゴンヘッド

冥王星やドラゴンヘッドは人生の転換に関わる天体および感受点です。

アセンダントやMCなどのアングルに冥王星やドラゴンヘッドがコンジャンクションする場合、その一年は人生の転換期になる可能性があると言えるでしょう。

ソーラーリターン図から知る結婚・出会い

ソーラーリターン図からは、その年の結婚運や出会い運を読むこともできます。なお、どちらかというと、結婚の兆候は、男性側よりも女性側のチャートに表れることが多いようです。

結婚や出会いについて示しているソーラーリターン図の代表的なポイントについて紹介します。

7ハウス

7ハウスに太陽があると、結婚につながる可能性が高い年となります。
それに次いで、7ハウスに木星があるときも、出会いや結婚に繋がることがあります。

アセンダント

アセンダントが天秤座であった場合、結婚のタイミングを表すことがあります。天秤座が示す、結婚やパートナーシップが、その年のメインテーマとなるからです。

ディセンダント

ディセンダントのサインは出会う可能性の高い人を示します。なぜなら、相手の太陽星座や月星座のサインになる可能性があるからです。

アスペクト

金星と土星のコンジャンクション、セクスタイル、トラインは結婚を示すことがある配置です。

火星と水星のコンジャンクションも結婚に繋がることがあります。契約を示す水星を火星が後押しすると考えられるからです。

一方で、金星と土星のオポジション、スクエアは、結婚に繋がりにくい配置です。

ソーラーリターン図を読むときの注意点

ソーラーリターン図を読むときに、プログレス・チャートと掛け合わせて読む、ネイタルチャートと二重円で読むといった複雑な読み方は、あまりオススメしません。

必要以上に拡張解釈してしまうと、飛躍しすぎてしまう懸念があるからです。まずは、いきなり深入りするのではなく、ソーラーリターン図だけをシンプルに読んでいくことを心がけてみてくださいね。

ホロスコープを読む具体的なコツについては、メルマガでも紹介しています。メルマガだけの話もたくさんありますので、よかったら遊びに来てくださいね！