天体と天体を結んだときの特定の角度=アスペクトは、ホロスコープを読むときの基本の要素です。
ホロスコープにアスペクトが多い人もいれば、少ない人もいます。
「アスペクトが多いホロスコープは、何か特別な意味があるのかな?」と疑問を持っている人のために、今回は、アスペクトが多いとどんな特徴や傾向があるのかについて紹介しますね。
「アスペクトが多い」が意味することは?
アスペクトがいくつあれば多いのかと言う定義は難しいところですが、アスペクトがあればあるほど天体と天体の関係があるということです。
10個の天体は、それぞれ人格の一部であると捉えると、アスペクトが多いということは人間関係が複雑化しやすいイメージです。
人間関係が多いほど、様々な出来事が起こりやすくなりますよね。
どんなアスペクトを持っているかにより傾向は違いますが、大きくとらえると、アスペクトが多い人ほど、活発で波風を立てるような傾向があります。
ハードアスペクトが多い人の特徴
ハードアスペクトは、「困難を引き起こす傾向がある」とされていますので、「人生が大変。辛い」と感じる人は、もしかしたら「ハードアスペクトが多いせいでは?」と思っているかもしれませんね。
たしかに、ハードアスペクトが多い人は、困難が多いと感じることがあるかもしれません。
例えばハードアスペクトであるスクエア(90度)は、物事に横やりが入りやすい、アクセルとブレーキを同時に踏んでいる感じといった状態になりやすいです。
ですが、実はスクエアは乗り越えることができるアスペクトとされています。
スクエアがある人は、「物事がスムーズに進まない」といった葛藤を抱えることがあるかもしれません。しかし、スムーズにいかない経験があるからこそ、踏ん張ったり、頑張ったりすることで、物事を実現化することができる、とも言えます。
また、もうひとつの代表的なハードアスペクトであるオポジション(180度)は、「目立つ」「他者を巻き込む」という作用を持っています。
オポジションを多く持つ人は、トラブルを引き寄せやすい面があり、出る杭は打たれるようなこともあるかもしれません。
ですが、オポジションがあれば、複合アスペクトも形成されやすいため、複合アスペクトがあれば、よりパワフルなホロスコープにもなりやすいです。
このようにハードアスペクトが多い人は、人生に試練が多いかもしれません。
ですが、試練があるからこそ、乗り越えたときに成果をしっかり受け取れるということでもあります。
逆に、ハードアスペクトがなくて、ソフトアスペクトばかりの人は、「楽なほうに流される」ことになりがちです。
ハードアスペクトが多いことをネガティブにとらえず、ぜひ、前向きに捉えてみてくださいね。
セスキコードレイトがある
また、マイナーアスペクトではありますが、ハードアスペクトであるセスキコードレイト(135度)は、困難、否定、衝動性といった傾向があるとされているため、セスキコードレイトがある人は、少し不安になってしまうかもしれませんね。
ですが、セスキコードレイトは、比較的よく見かけるアスペクトです。
宮崎駿さんのホロスコープにも表れています。
セスキコードレイトは、確かに緊迫感やストレスがあるアスペクトではありますが、セスキコードレイトがあるからと言って、必ずしも目立った混乱を引き起こすわけではないというのが、これまで鑑定してきた印象です。
そのため、必要以上に怖がる必要はありません。
セスキコードレイトを持っている人は、ホロスコープをじっくり読んで見てくださいね。
コンジャクンションが多い人の特徴
ハードアスペクトの次に、気になるのが天体同士が重なるコンジャンクション(0度)でしょう。
コンジャンクションは、その人の強みや特異な点を形成しやすいため、コンジャンクションの数が多ければ多いほど、個性的である傾向があります。
どの天体同士がコンジャンクションを形成しているかによっても、天体への影響は変化しますが、たとえば月に対するコンジャンクションであれば、性格や感情面への影響が大きくなります。
また、太陽とのコンジャンクションの場合は、太陽が持つ「わたしはこんな風に生きたい」という生き方への意欲に対して、コンジャンクションしている天体から何らかの影響を受けています。
太陽にアスペクトが多い人の傾向とは?
太陽は「こう生きたい」という意志の天体です。
太陽にソフトアスペクトが多いと、その意志を応援したりバックアップするような形になります。ハードアスペクトが多ければ、邪魔が入ることもあります。
ただ、一見邪魔に見えることでも、その結果、意志が強くなったり、人生を本気で生きるスイッチが入ることもあります。
ホロスコープは、表面だけを見ずに読めば、圧倒的に役に立ちますよ。
月にアスペクトが多い人の傾向とは?
月は、日常生活や普段の感情の天体。
月にハードアスペクトが多いと、感情が一定しない、日常生活が落ち着かない、なんてことがあります。
ソフトアスペクトが多い場合は、ストレスを感じにくい、穏やかに充実した気持ちで普段の生活ができるといった傾向があるでしょう。
水星にアスペクトが多い人の傾向とは?
水星は知性やコミュニケーションの天体。
水星にハードアスペクトが多ければ、余計なことをしゃべってしまう、ひたすらマシンガントークをしてしまうケースや、逆に、うまく話ができない、情報処理が苦手なんてこともあるでしょう。
ソフトアスペクトが多ければ、物事を考えたり、学んだりすることがスムーズにできる、人とのコミュニケーションも摩擦なくできる場合も多いと思います。
金星にアスペクトが多い人の傾向とは?
金星にハードアスペクトが多ければ、自分のキャパシティを超えた楽しみを求めがちです。
懐事情にあわない高価な買い物をする、楽しむためのお金をどんどん使ってしまうなど。恋愛も、刺激を求めがちです。
ソフトアスペクトが多ければ、適度に楽しむことができたり、恋愛や人間関係において摩擦なく過ごすことができるでしょう。
火星にアスペクトが多い人の傾向とは?
火星は「情熱」「やる気」の天体。
火星とアスペクトで関係することで、どんな星も多かれ少なかれ、火星の「熱」が伝播されます。
火星にハードアスペクトが多ければ、火星の熱の伝わり方が極端であったり、思わぬ方向から喝を入れられるといったイメージです。やりすぎてしまう、ねじ込んでしまう、といったこともあるかもしれません。
ソフトアスペクトが多ければ、火星の「熱」が適切に伝わり、あなたがやりたいことに、情熱やヤル気をもたらしてくれるでしょう。
木星にアスペクトが多い人の傾向とは?
木星はラッキースターなので木星にアスペクトが多い人は、幸運です。
ただ、木星には「拡大作用」があり、良いものも悪いものも、なんでも拡大してしまいます。
そのため、木星にハードアスペクトが多ければ、「やりすぎてしまう」「なんでもかんでも引き受けすぎてしまう」傾向があり、木星の恩恵をスムーズに受け取れないことも多いです。
ソフトアスペクトが多ければ、木星の意味する「善意」や「ポジティブな雰囲気」が他の天体にも伝播していきます。
土星にアスペクトが多い人の傾向とは?
土星は、「抑制」「抑圧」「減少」の作用をおよぼします。
土星にハードアスペクトが多いと、なにかと「圧」を感じて、窮屈さを感じることが多いはずです。
ですが、土星はだんだんと克服できる天体です。
若いころは自由にできなかったとしても、年齢を重ねるとできるようになることも多いでしょう。
ソフトアスペクトが多ければ、良い意味で土星の「減らす」作用を受け取ることができるので、細く長く、着実にものごとを継続できます。
天王星にアスペクトが多い人の傾向とは?
天王星は、変化させるために風穴を空けるような変革作用を及ぼします。そのため、天王星とアスペクトのある天体に、何かしら独特の変化作用を与えます。
天王星にハードアスペクトが多いと、思わぬ形で強制的に変化がもたらされ、独特さを醸成します。この独特さは、魅力になることもあるので、悪い面ばかりではありません。また、天王星はなれ合いを嫌う天体なので、孤立しがちです。
ソフトアスペクトが多いと、天王星が、適度に新しい変化をもたらしてくれます。ユニークさが素直に現れたり、他の人にも受け入れやすい形に調整されて表にでてきます。
いずれにしても、天王星は「親しみやすさ」よりは、「よくわからないから深入りできない雰囲気」を醸し出します。
海王星にアスペクトが多い人の傾向とは?
海王星は、霧が散るように、あとかたもなく消え去させるような作用を及ぼします。そのため、海王星とのアスペクトがあることで「曖昧さ」がでたり、「夢見」的になりがちです。
海王星のハードアスペクトが多いと、アスペクトの関係にある天体の性質が、果てしなくひろがったり、攪乱されるようなイメージです。
例えばアスペクトを形成している天体の性質がお金であれば、いつのまにか消えてなくなっているかもしれません。また、野心であれば、野心が尽きず、限界を超えた先にまで関心がひろがっていったり、野心が攪乱されてブレたりするイメージです。
ソフトアスペクトが多ければ、海王星の作用が間接的、あるいはスムーズに連携されるので、消え去るというよりは、「思いつき」や「インスピレーション」といったものがサポートされるでしょう。
冥王星にアスペクトが多い人の傾向とは?
冥王星は、太陽系のなかで公転周期の最も大きい天体ですから、冥王星の影響をコントロールすることはできません。
冥王星は、0か1か、白か黒かといった極端なところがあって、あるとき突然その影響がやってきます。
冥王星とのハードアスペクトが多いと、あるとき突然何かが中断したり、すべてを見直さざる負えない出来事が、人生のなかで何度も起こるかもしれません。
ソフトアスペクトが多ければ、冥王星の人知を超えた巨大な力が、破壊ではなく、耐久力や修復や回復という形であらわれます。
アスペクトがない人の特徴は?
メジャーアスペクトをつくらない天体は、ノーアスペクトと呼ばれています。
ノーアスペクトは、ほかの天体との関係がないため、天体の作用や影響力が表に出にくくなり、天体の意味を失ってしまう場合があります。
たとえば、太陽がノーアスペクトだと、自分の意志が不在になってしまうなどです。
天体の意味を失ってしまうことで、逆に無理やり補てんしようとして、後天的に天体の持つ意味を作り上げるケースもあります。
太陽の場合は、「意志の強い性格」を人為的に作り上げるなどです。
なお、ノーアスペクトではないけれど、全体的にアスペクトが少ない人の場合は、ハードアスペクトが少ないほど、葛藤や波風が立ちにくい生活になるでしょう。また、ソフトアスペクト少なければ、物事が「スムーズに進む」という実感を持ちにくいはずです。
ノーアスペクトに関して、1点注意点があります。
ノーアスペクトだったとしても、マイナーアスペクトもチェックすること。
メジャーアスペクトだけみると、「ノーアスペクト」だった天体が、マイナーアスペクトを形成していることもあるからです。
■代表的なマイナーアスペクト
ソフトアスペクト:クインタイル(キンタイル)(72度)
ハードアスペクト:セミスクエア(45度)、135度(セスキコードレイト)、インコンジャンクト(クインカンクス)(150度)、
が、良く知られるマイナーアスペクトです。
なお、アスペクトは複雑で難しいので一気に理解しようとすると混乱します。
また、アスペクトを理解するためには、基礎のサインや天体への十分が必要です。
アスペクトは天体同士の関係性なので、登場人物(天体)の性格(サイン)を先にしっかりと抑えたうえで、人物たちの関係性(アスペクト)を読んでいくようにしましょう。
メルマガでも、ホロスコープの読み方のコツをお伝えしておりますので、もしご興味ありましたら学びにきてくださいね!