複合アスペクト カイト|サイン・頂点の天体別に意味を解説

3つ以上の天体で形成される複合アスペクト。その中でもバランスが良く、才能を発揮しやすいことで知られるカイトについて、意味やシナストリーチャートでの相性など詳しく解説します。

カイトとは？

英語：kite

複合アスペクトのカイトは、３つの天体がトライン120度で結ばれ正三角形を形成するグランドトラインがベースのアスペクトです。

グランドトラインの３つの天体と、グランドトラインの天体の一つとオポジション180度の配置になる天体、あわせて４つの天体で形成されます。その形が凧＝カイトの形になることから、カイトと名づけられています。

カイトの調べ方

1. アスペクト表示のあるホロスコープ作成サイトで、出生図（ネイタルチャート）のホロスコープを作成します。
   ◆ホロスコープ無料作成サイト
   https://www.astro.com/horoscopes/ja?
2. トライン3辺で、大きな正三角形が形成されているか（グランドトライン）を確認します。
3. グランドトラインの３つの天体のいずれかに、オポジションの天体があるかを確認します。

 

カイトの意味

カイトの意味を知るには、まずベースとなるグランドトラインの意味を知る必要があります。

グランドトラインを形成する３つの天体は、ほとんどの場合、サインが同じエレメントになります。そのためグランドトラインは、エレメントの要素が強調されてエネルギーが発揮されます。

グランドトラインのエネルギーは生まれつき備わった創造性や創造的なエネルギーです。グランドトラインには「人から評価されたい」「社会で活かしたい」といった意識は含まれません。

このグランドトラインのエネルギーを社会で発揮するために重要な役割を果たすのが、オポジションの天体です。

グランドトラインのエネルギーにオポジションが加わることで、強大なエネルギーを抑制する力がもたらされます。同時に、自らを成長させるために創造し、外の世界からの評価を得ていくためにエネルギーを使っていこうとする意欲が生まれます。

そのためカイトは、グランドトライン単体に比べると、成長や発展の可能性が増えて、グランドトラインのエネルギーを上手く使いやすい配置であると言えます。

カイトを持っている人の特徴

カイトを持っている人は、才能や可能性に満ちあふれていて、それを世界と分かち合いたいという気持ちや意欲を持っています。

世界や他者との関わりを通して、ときに妥協したり、反省や改善を繰り返していけるのも特徴です。

たとえばクリエイターであれば、「他者に評価されなくても、自分の想像性を表現できればいい」といった純粋なアート作品ではなく、自分の価値観や創造性、信念を表現しながら、他者に評価されるような作品制作を行います。創造の際に、他者と自己の交流が前提となっているからです。

ただし、カイトを持つ人は、0か100かの振り切った考え方にもなりやすいです。

オポジションが働き、カイト全体を使っている状態になると、大きな意味があると感じられるものに全力投球します。

一方で、カイト全体を使う緊張感に耐えられず、外の世界で評価されることをあきらめてしまう状態になることも。

この場合は、グランドトラインの中に閉じこもり、自給自足的で安定した状態に甘んじてしまいます。人によって、どちらかを選択するといったことがあります。

カイトを持つ有名人には、アーティストの藤井風さんや野球監督の新庄剛さんなどがいます。

グランドトラインのエレメントからわかるカイトの意味

グランドトラインを形成する３つの天体の共通エレメント別にカイトの意味を解説します。

グランドトラインが火のカイト

牡羊座、獅子座、射手座でグランドトラインが形成されます。

＜火のエレメントの主な性質＞

• 精神に炎を灯し続けている
• 自分でエネルギーを生み出す
• 新たなアプローチを模索する

いつであっても精神に炎を灯し続けているような人で、情熱的で活気にあふれ、創造性に満ちた性格です。また、創造力と行動力に優れた才能を持っています。

グランドトラインが地のカイト

牡牛座、乙女座、山羊座でグランドトラインが形成されます。

＜地のエレメントの主な性質＞

• 4つのエレメントのすべての基盤をサポート
• 「観察による知識」を定式化する
• コントロールできる
• しっかりとした足場として在ることが役割

地のエレメントを持つ人は、物事を維持し、組織化する能力があります。組織力を高めることが得意なに長けたオーガナイザーです。

また、忍耐力があり打たれ強く、困難を乗り越えることにやりがいを感じる努力家です。

グランドトラインが風のカイト

双子座、天秤座、水瓶座でグランドトラインが形成されます

＜風のエレメントの主な性質＞

• 創造的
• 知的
• 革新的
• 様々なことに次々にチャレンジ

知的で柔軟な思考を持っており、新しいアイデアや解決策を生み出す能力があります。

また、コミュニケーション能力が高く、面白くて機知に富んでいるので、カリスマ性があります。

グランドトラインが水のカイト

蟹座、蠍座、魚座でグランドトラインが形成されます。

＜水のエレメントの主な性質＞

• 決まった形や、常に向かうべき定まった方向がない
• 他のエレメントからの影響をもっとも受けやすく、また、必要としている
• 地球上で生命を維持する力

他者への共感力が強く、相手を理解しようとする気持ちも強い人です。想像力と記憶力にも優れています。そしてその内容を、他者に伝えていきたいと願っています。

カイトの頂点天体別の意味

グランドトラインのエレメントの性質とあわせて、頂点とされる天体を読み解いていくと、カイトのエネルギーについてより深く理解できます。

ですが、ポイントとなるのは、頂点となるどちらかの天体ではなく、オポジションを形成している２つの天体です。オポジションを形成する２つの天体間の引っ張り合いや緊張感を読み解いていくと、カイトの構造に沿った理解が深まります。

オポジションは、原則的に両方の天体を行き来するようなエネルギーの循環が起こります。

グランドトラインの外側にあるオポジション天体に対して、グランドトラインのエネルギーが投影されることが多いです。

あるいは、グランドトラインの外側にある天体から、グランドトラインのエネルギーを解放するように働きかけがあります。つまり、エネルギーが2つの天体を行き交っているのです。

ですから、オポジションの２天体を確認し、オポジションの意味を確認することも、カイトの性質を読みとくのに役に立つでしょう。

オポジション天体の組み合わせ別の詳しい意味は、『【徹底解説】オポジション｜１０天体全組み合わせの意味』で解説しています。

頂点が月の場合

オポジションを形成する天体のどちらかが月の場合、月のエネルギーが、グランドトラインのエネルギーを守り育む力として発揮されます。愛情深く、母性的な素質があるでしょう。

自分や仲間、家族の心の安定を保ち、関係を育てていくことに力を発揮し、自分にとっての心地よい状態を作るために尽力するでしょう。

頂点が水星の場合

オポジションを形成する天体のどちらかが水星の場合、自分自身の技能やスキル、才能を磨くと秀でることができます。また、頭の良い人です。

言葉や実務的な作業によってその人らしい創造性を活かしたものを作り出すことができます。作り出したものは、世界からの評価を受けるものになるでしょう。

頂点が金星の場合

オポジションを形成する天体のどちらかが金星の場合、その人自身の魅力、センスを磨くことで、周囲から注目される人です。
人気商売など、愛嬌のある振る舞いを期待される立場に置かれることがあります。

女性の場合は女らしさを求められることもあります。
人から好かれることと、自分の感性の発揮、両方の力を磨いていくといいでしょう。

頂点が太陽の場合

オポジションを形成する天体のどちらかが太陽の場合、その人自身の人気によって、周囲から認められていきます。

逆に、周りからは「○○さんらしい振る舞い」を期待される傾向もあり、本当の自分らしさと周囲が期待する自分らしさを統合していくことが必要になるでしょう。

頂点が火星の場合

オポジションを形成する天体のどちらかが火星の場合、発言や振る舞いや行動に、周囲からの注目が集まります。

男性の場合は、その人の男らしさにもスポットが当たることがあります。周囲からは、リスクを取れる、情熱的で信念があるリーダーとしての資質を求められることもあるでしょう。

頂点が木星の場合

オポジションを形成する天体のどちらかが木星の場合、優しさや穏やかさ、寛容さといった資質や雰囲気によって、多くの人から親しまれるでしょう。

同時に、そうした雰囲気を周囲からも求められるでしょう。社会活動やボランティア活動を通して、その人のグランドトラインのエネルギーを活かすことができます。

頂点が土星の場合

オポジションを形成する天体のどちらかが土星の場合、大きな責任を背負い、周囲からハードワークを求められる傾向があります。そうした負荷を乗り越えていくことによって、周囲から認められていくでしょう。

頂点が天王星の場合

オポジションを形成する天体のどちらかが天王星の場合、センセーショナルさや奇抜さを周囲から求められる傾向があります。自分自身も独自のスタイルを発揮していく必要があるでしょう。あるいは、既存の概念を覆すような発見をしていく人もいます。

頂点が海王星の場合

オポジションを形成する天体のどちらかが海王星の場合、人に夢を与えることや癒すこと、救うことへの適性があるでしょう。

ただし、その人の持つエネルギーや波動は、本人の意図を超えて大きく広がりやすいです。ネガティブな波動が広がると、依存などを引き起こしたり、嫉妬や妬みを買うなどのマイナスな影響に振り回される人が出てきます。

ネガティブな波動が広がらないように、本人も周囲の人たちもエネルギーの取り扱いに注意が必要でしょう。

頂点が冥王星の場合

オポジションを形成する天体のどちらかが海王星の場合、物事や業界を根底から覆すようなことを成し遂げることがあります。

ただし、周囲から求められるものが大きすぎて、そのプレッシャーに押しつぶされてしまう人もいるでしょう。プレッシャーに負けないためには、より偉大な目的を見つけて尽力すること、成果を出さなければいけないというプレッシャーに打ち勝つ強さが必要です。

カイトの使い方

カイトを持つ人は自己充足、自己満足で留まらず、多くの人の前で評価にさらされるような場に出ていく、発表する、といったことが必要でしょう。

「人生をかけた大きな目的」を見つけ、その目的にグランドトラインによる創造性豊かなエネルギーを確実に注ぎ込むことで、創造したものを社会で発揮できる複合アスペクトです。

何に自分のエネルギーを注ぐべきかを人生の早い時期に見つけられると、大きな成果に繋がりやすいです。なぜなら、その後の努力を長く続けられるからです。

もし、まだ何に力を注ぐべきか、目的を見つけられていない場合は、自分の資質、関心、才能、エネルギーに向き合いながら、学びや経験を通して「大きな人生の目的」を見つけていくといいでしょう。その際、占星術も自分自身の使命を知るために役に立つはずです。

人生をかける目的が見つかった際には、周囲の期待や要求から逃げないことも必要です。

「気楽でいられる自分らしさ」と「周囲が求めるレベル」の間で、葛藤やしんどい気持ちが出てくるかもしれません。

ですが、迷ったり悩んだりしてもいいので、自分の創造性を磨き、表現していくことからは逃げないでください。葛藤と向き合い、行動と努力を続けるようにしましょう。

シナストリーチャートのカイトの相性

シナストリーチャート（相性図）で、相手のチャートとカイトを形成する場合、２つのパターンが考えられます。

• 自分もしくは相手のチャートにグランドトラインがあり、もう一方のチャートにオポジションを形成する天体がある場合
• 自分もしくは相手のチャートにオポジション、トライン、セクスタイルで形成される調停の三角形があり、もう一方のチャートの天体が加わることでカイトが形成される場合

自分もしくは相手のチャートにグランドトラインがある場合

この場合、グランドトラインに対してオポジションの天体を持つ側の人が、グランドトラインを持つ人の資質を引き出したり、伸ばす役割を担うことがあります。関係性によっては、プレッシャーに耐えきれずに離れてしまうこともあるでしょう。

自分もしくは相手の天体に調停の三角形がある場合

この場合、まるで予定されていたかのような自然な流れによって、不思議と引き合う関係性となることがあります。